先日、妻がパーキンソンの定期診察で総合病院の神経内科に行きました。

 

パーキンソン病だと診断されてから2年。

Lドパを服用してから1年半あまり。

 

こころなしかLドパ1回あたりの作用時間が短くなり、かつLドパが切れかかると

動けなくなることがあることから"エンタカポン"という名の薬が追加されています。

 

要するに"エンタカポン"はちょっとしたウェアリング・オフ現象の改善のためLドパと一緒に飲む補助的なクスリです。

 

少ないドーパミンを底上げする薬にレキップ。

足りないドーパミンを補充する薬にLドパ。

ドーパミンの効きを延長する薬にエンタカポン。

 

そんな構成になっています。

 

問題は妻の主治医の薬の選定。

 

「Lドパとエンタカポンを1つにした薬がありますが、どうしますか?」

 

と妻の主治医(女医)。

 

「それは新薬ですか?」

 

と尋ねる妻。

新薬かどうかという問いは要するにジェネリックがあるかという意味。

新薬は薬の特許が残っていて、開発費がペイされておらず薬価が高いことを意味します。

 

「そうなんですよ。効果に差はないんですけどね。ちょっと薬価調べてみましょう」

 

と主治医。

パソコンで何やら薬価検索すると何と新薬の方がジェネリックよりほんの少し安いという結果。(んなことあるワケないだろうに🌀)

 

妻は「おかしいな?」と思いつつも主治医がそういうのならと「新薬にします!」と回答し、処方箋を出してもらいました。

 

私が薬局で妻の薬を受け取りに行くと支払いがいつもより5,000円程度高かったため、薬剤師に尋ねると「新薬が出されているためですよ」という回答。

 

新薬(スタレボ)の薬価・・・・@90.6円

Lドパ(ドパコール)の薬価@8.1円+エンタカポンの薬価@26.4円=@34.5円

 

およそ3倍近くの薬価アップです。

 

おまけにこの新薬(スタレボ)はLドパ+エンタカポンを一つにしただけの単なる配合錠。

「効果や効き具合に差は全くありません。」

 

という薬剤師の回答。(妻によると主治医も同じ回答だったとか)

 

「じゃあ、安くしたいので新薬(スタレボ)はやめて、旧来どおりにしてください」

 

と薬剤師に頼んだところ処方箋を書き直してもらう必要があると言われ、時刻が夕方6時だったこともあって諦めました。

 

たかが5千円ですが、意味のない薬価アップです。

 

このトラブルの原因はどうやら妻の主治医がLドパの単価を読み違えたか、ジェネリック薬価ではない価格で算定したために起きた初歩的なミス。

 

医者も人間なので、読み違い、勘違いはあるとは思いますが、妻の主治医は些か小さなチョンボが多いところが気になります。

 

女医さんなので妻も話しやすい雰囲気のようですが、私から見るとちょっと間抜けな感じが否めません。

 

・妻の処方している薬の認識を間違える(電子カルテを見直して驚く)

・前回の診察で言っていたことを失念する(電子カルテを見て驚く)

 

いずれも重大なことには至りませんでしたが、患者としては些か不安になります。

 

そのクセ妻が「みぞおちが痛い」「めまいがする」等々を訴え、自分のフィールドではないと感じると「専門医の方に回しましょうか?」という対応。

 

妻がいい医者だと言っているので、私から何か行動することは控えていますが、

「こんな医者で本当にいいのかなぁ?」

というのは正直な感想です。

 

よく、点滴の量や濃度を間違えて重大な医療事故につながったという話は枚挙にいとまがありません。

 

ハインリッヒの法則というのがあります。

工場などの大きな事故を調べると、実は1件の重大事故に至るまでに29件の小さな「ヒヤリ」「ハッと」があるといいます。

 

ちいさなチョンボが繰り返されている中で重大な事故は起こるという法則です。

 

医者のちょっとしたチョンボを見過ごしたままでいいのか悩みます。