先日、大学4年の長男が珍しく就活の進捗を私に報告してきました。

 

「次は試験と対面面接だから決まると思う・・・・。」

 

唐突な報告に「よかった!」と思いきや、ちょっと気になることがありました。

そう、就職先や仕事内容(職種)についてです。

 

とにかく、長男には

「よかったね! この調子で内定たくさん取れるといいね。」

 

と伝え、就職先や職種について詳しく尋ねました。

 

結論から言うと息子にはキツイ仕事でした。

 

仕事は港で輸出入する貨物の立会いを行う法人業務。

船に積まれた荷物が何で、どれだけの数量で、どんな状態かを立会い目視等で書類と照合・確認する作業系の仕事です。

 

「横浜ならではの仕事だけどねぇ・・・・」

 

と思ったら勤務先は東京港とのこと。

何がキツイって肉体的にキツイ仕事なのです。

 

まず船に積む荷物対象なので、基本的に職場の多くは港の屋外作業。

バリバリの現業職です。

夏はクソ暑く、冬は凍えるように寒い状況。

 

加えて、仕事には夜勤が定期的にあり、深夜まで働かねばならない日もあります。

公共交通機関が動いていない時間に仕事が終わるので、帰宅できず会社に用意された仮眠室で朝まで過ごすのだとか(要するに宿直あり)

 

給料も大卒にしては低く、体力的に大変だが給与は安いという内容でした。

 

長男は中学高校と運動部をやったことはなく、インドア派の典型。

ヒョロヒョロのもやし系体格で、見るからに体力がある感じの男子ではありません。

 

本人は「重いものを持ち上げたり、運んだりはしない」と力仕事ではないから問題ないと思っている様子。

 

内定取れそうだと前向きな雰囲気になっている長男に水を差すのもいかがなものかと、やんわりとした言い方で

 

「夜勤あるのは大変だね」

「あと、屋外作業だから夏冬はちょっとキツイかな。」

 

それ以外は潰れたりすることはないし、いい業界だとは思うとコメントしました。

 

長男が「決めました。就職はそこにします!」

 

ということにならないよう

 

「とりあえず内定はもらっておこう。この調子で行くといいよ。」

 

ということで締めくくりました。

 

他人とのコミュニケーションが苦手な長男。

人間関係やメンタル系のことばかり気にかけていたら、フィジカルな体力的にハードな職種を見つけて来るとは思いませんでした。

 

私だったら「こんな仕事、できるワケないだろう」と一蹴してしまうような内容ですが、そこはピュアな長男、まじめに良いと思っている様子です。

 

最近、気づいたのですが、長男は他人とのコミュニケーションが苦手なため正しい自己評価ができないのです。

自己評価が高い、低いではなく、よくできない。(劣等感や優越感が弱い)

 

それは同年代の他人と自分を比較することがないことに起因しているようです。

 

「職業に貴賤はなく、世の仕事は皆大切」

 

ということを長男に強調しすぎたためか、長男は労働待遇をあまり重視していません。

 

長男、なんか極端に振れるところが大変です。

 

あまり「夜勤があって、暑くて寒いキツイ職場だ」を強調して、長男のやる気を削ぐわけにもいかず苦笑するしかありません。

 

 

そういえば長男、大学を選ぶ際も

 

「大切なのは学びたい気持ち。背伸びせず、入れそうなレベルでいいよ。」

 

といったら俗にいう正真正銘のFランク大学(超無名大学)を受験すると言ってきて

「モノには限度というのもあるよ。」

 

と戒めたことを想起しました。

 

不安はつきないですが、とにかく今は見守ることにします。