心臓の僧帽弁形成手術を受けるにあたり、この疾患がよく登場する医療ドラマとして4年前にTBSで放映された『ブラックペアン』をレンタルで見ている。

 

ドラマでは僧帽弁閉鎖不全なる病名がよく登場し、その治療法として心臓を止めずに(人工心肺装置なしで)行う僧帽弁形成手術や手術支援ロボットが最新の治療として登場している。

 

これらはドラマの中では最先端の未来的な心臓手術として扱われているが、4年後の今は保険適用でできる標準的なものになっているのは驚きだ。

 

ドラマで登場する手術支援ロボットは『ダビンチ』ならぬ『ダーウィン』という名称だが、この手術支援ロボット開発の本来の目的をドラマは触れている。

 

主演である嵐の二宮和也さん演じる心臓外科医が遠隔操作で患者の心臓手術を行って命を救うシーンがそれだ。

 

もともと手術支援ロボット『ダビンチ』は湾岸戦争時に米軍が負傷した自国の兵士を遠く離れた米国本国の医師が治療できるように開発されたもの。

 

決して、手術支援ロボットは胸腔・腹腔鏡手術をもっと安全に楽にするために開発されたものではなく、あくまで遠隔手術の支援ロボットとして登場したものだったということがわかる。

 

このため『ダビンチ』は遠隔手術の機能から、低侵襲性を活かした高度な胸腔・腹腔鏡手術ツールに変更すべく改良タイプが続々と開発されている。

 

4年前は最先端だった医療技術が現在では改良され一般に広まってきている。

 

医学や医療技術の進歩は医療ドラマを改めて見ると痛感することが多い。