https://parstoday.com/ja/news/asia-i85388
ICC・国際刑事裁判所が、アフガニスタンでのアメリカの犯罪行為に目をつぶり、同裁判所の取調べ担当の判事らに対し、アフガンの現支配勢力タリバンやテロ組織ISISの犯罪に関する捜査・取調べの許可を出すよう求めています。
イルナー通信によりますと、ICCのカリム・ハーン主任検察官は、殺害犯をタリバンやISISなどの組織に限定することで、アフガンでの犯罪者の範疇から米国を意図的に排除し、米軍、CIA・中央情報局、およびアフガン元政府当局者らを、免責しようとしています。
また、アフガン・アナリスト・ネットワークのケイト・クラーク氏によれば、ハーン主任検察官の要請は政治的な見解から物議をかもすものであり、ICCそのものに関する疑念を呼び、犠牲者のための正義の実現におけるICCの能力が制限されることになると見られています。
ベンソーダ前ICC検察官は、アフガンでのISISやタリバンに対する捜査を要請したのみならず、米軍やCIA、アフガン旧政権関係者に対する取調べ・捜査要請をも提起していました。
同氏は、米軍やCIAに対する捜査の必要性の理由として、これらの組織の関係者が、抑留者に対する取調べにおいて残忍な対応や拷問に訴えていたことを指摘しています。
さらに、「特に、米軍は2003年5月1日から2014年12月31日までの間に、少なくとも61人の収監者をアフガン国内で虐待し、残忍な対応や侮辱をしていた」としました。
加えて、自らの報告において、「CIAのメンバーは、2002年12月に少なくとも27人の収監者をアフガン国内やその他のICC加盟国たるポーランド、ルーマニア、リトアニアにて拷問にかけ、侮辱し、残忍な対応をした」としています。
しかし、ハーン現ICC主任検察官はこれまで、米軍や元アフガン政府関係者らの犯罪に関しては、正式に発言していません。
アフガンでの犯罪の実行犯に関する調査開始には、昨年3月に許可が出されましたが、これはICCへの提出に必要な証拠・書類を揃えるとしてアフガン旧政府が中止要請を出し、ストップがかけられました。
しかし、タリバンがアフガンで完全に政権を掌握した現在、ICCは再び、米軍や過去20年間のアフガン占領における彼らの犯罪に触れることなく、これに関する捜査を要請しています。おそらく、ICC検察官の視点では、タリバンやISISだけに絞ってこの問題を審理することは、現在のアフガンにおける利己的な人物らによる犯罪を阻止できるでしょうが、一部の犯罪をのみを取り上げ、ほかの犯罪者を放置することは、はたしてアフガンの犠牲者にとっての公正さを期すことができるのでしょうか?
ICC・国際刑事裁判所が、アフガニスタンでのアメリカの犯罪行為に目をつぶり、同裁判所の取調べ担当の判事らに対し、アフガンの現支配勢力タリバンやテロ組織ISISの犯罪に関する捜査・取調べの許可を出すよう求めています。
イルナー通信によりますと、ICCのカリム・ハーン主任検察官は、殺害犯をタリバンやISISなどの組織に限定することで、アフガンでの犯罪者の範疇から米国を意図的に排除し、米軍、CIA・中央情報局、およびアフガン元政府当局者らを、免責しようとしています。
また、アフガン・アナリスト・ネットワークのケイト・クラーク氏によれば、ハーン主任検察官の要請は政治的な見解から物議をかもすものであり、ICCそのものに関する疑念を呼び、犠牲者のための正義の実現におけるICCの能力が制限されることになると見られています。
ベンソーダ前ICC検察官は、アフガンでのISISやタリバンに対する捜査を要請したのみならず、米軍やCIA、アフガン旧政権関係者に対する取調べ・捜査要請をも提起していました。
同氏は、米軍やCIAに対する捜査の必要性の理由として、これらの組織の関係者が、抑留者に対する取調べにおいて残忍な対応や拷問に訴えていたことを指摘しています。
さらに、「特に、米軍は2003年5月1日から2014年12月31日までの間に、少なくとも61人の収監者をアフガン国内で虐待し、残忍な対応や侮辱をしていた」としました。
加えて、自らの報告において、「CIAのメンバーは、2002年12月に少なくとも27人の収監者をアフガン国内やその他のICC加盟国たるポーランド、ルーマニア、リトアニアにて拷問にかけ、侮辱し、残忍な対応をした」としています。
しかし、ハーン現ICC主任検察官はこれまで、米軍や元アフガン政府関係者らの犯罪に関しては、正式に発言していません。
アフガンでの犯罪の実行犯に関する調査開始には、昨年3月に許可が出されましたが、これはICCへの提出に必要な証拠・書類を揃えるとしてアフガン旧政府が中止要請を出し、ストップがかけられました。
しかし、タリバンがアフガンで完全に政権を掌握した現在、ICCは再び、米軍や過去20年間のアフガン占領における彼らの犯罪に触れることなく、これに関する捜査を要請しています。おそらく、ICC検察官の視点では、タリバンやISISだけに絞ってこの問題を審理することは、現在のアフガンにおける利己的な人物らによる犯罪を阻止できるでしょうが、一部の犯罪をのみを取り上げ、ほかの犯罪者を放置することは、はたしてアフガンの犠牲者にとっての公正さを期すことができるのでしょうか?