コロナ禍の中、全253校が「君が代」を斉唱していた都立学校卒業式。感染を防ぐため、時間を短縮し出席者を絞るなどした教職員からは、東京都教育委員会の指示に「異様」「合唱は削ったのに」と疑問の声が上がる。飛沫感染のリスクも顧みず「君が代」だけを特別扱いする背景に、専門家は戦時中の軍国主義教育の影を指摘している。
目次
合唱は削った、卒業生の名前呼ぶのもやめたのに、なぜ「君が代」斉唱だけ強制?
現場が都教委を恐れるのには理由がある
長いものに巻かれる先生を見せつけられた子どもらは
合唱は削った、卒業生の名前呼ぶのもやめたのに、なぜ「君が代」斉唱だけ強制?
「生徒自ら曲を選び、練習してきた合唱は取りやめになった。どうせ歌うなら『君が代』ではなく、思い入れのあるそっちを歌わせたかった」。今年3月、卒業生を見送った学級担任の男性教諭は、やりきれない思いをにじませる。
感染リスクを下げるため、保護者も在校生もいないさみしい卒業式だった。都教委から時間短縮の指示を受け、式次第は卒業証書授与など必要最低限に圧縮したが、「君が代」は指示通りに斉唱することになった。
「感染リスクがあるから合唱を削ったのに、他のクラス担任も『えっ、何で』と驚いていた。生徒の健康より『君が代』を優先するということ。明らかに軍国主義的だと思う」
別の都立校の女性教諭は「1人ずつ卒業生の名前を呼ぶことすらしない学校もあったのに、『君が代』は歌う。異様だけど、都教委から言われたら管理職は逆らえない」と明かす。
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合唱は削った、卒業生の名前呼ぶのもやめたのに、なぜ「君が代」斉唱だけ強制?
現場が都教委を恐れるのには理由がある
長いものに巻かれる先生を見せつけられた子どもらは
合唱は削った、卒業生の名前呼ぶのもやめたのに、なぜ「君が代」斉唱だけ強制?
「生徒自ら曲を選び、練習してきた合唱は取りやめになった。どうせ歌うなら『君が代』ではなく、思い入れのあるそっちを歌わせたかった」。今年3月、卒業生を見送った学級担任の男性教諭は、やりきれない思いをにじませる。
感染リスクを下げるため、保護者も在校生もいないさみしい卒業式だった。都教委から時間短縮の指示を受け、式次第は卒業証書授与など必要最低限に圧縮したが、「君が代」は指示通りに斉唱することになった。
「感染リスクがあるから合唱を削ったのに、他のクラス担任も『えっ、何で』と驚いていた。生徒の健康より『君が代』を優先するということ。明らかに軍国主義的だと思う」
別の都立校の女性教諭は「1人ずつ卒業生の名前を呼ぶことすらしない学校もあったのに、『君が代』は歌う。異様だけど、都教委から言われたら管理職は逆らえない」と明かす。