日本の教科書に書かれている、幕末から明治の内容をざっとまとめてみました。これを読んで、不思議に思うことはありませんか?

● 日本は鎖国していた。唯一オランダと出島で交易していた。
● ペリー来航後、アメリカから強い脅威を感じた幕府は、外国に屈服し、不平等条約を結んだ。
● 弱腰な幕府の勝手な対応に批判が巻き起こり、朝廷を敬い(尊王)、外敵を撃つ(攘夷)尊王攘夷運動が起きた。
● その運動に対して、幕府の井伊直弼は、吉田松陰などの志し高い人々を激しく弾圧し、処刑した。(安政の大獄)
● 吉田松陰の松下村塾では尊王攘夷が説かれ、その弟子である高杉晋作、木戸孝允、伊藤博文などは維新や明治新政府で活躍した。
● 坂本龍馬を始めとする志士たちの働きで、薩長同盟が結ばれ、幕府は敗れ大政奉還へ。
● 新しい明治政府は、西欧に習って文明開化、富国強兵を進めていった。

こんな風に学校で習ったな・・・などと思ったのではないでしょうか?この内容は、今も子どもたちが学校で学んでいることとほとんど同じです。

ここで、少し砕いて考えてみましょう。この内容は簡単に言ってしまえば、「幕府は悪者で劣っていた。偉いヒーローが現れて幕府を倒し、新しい日本を作ってくれた」と言えます。

しかし待ってください。幕府が築いた時代は、そんなに腐敗したものだったのでしょうか?江戸時代は政治システムが整い、戦争がない平和な時代が250年も続きました。江戸時代の前後を考えれば、その前は戦国時代、明治時代からは数々の戦争を経験しています。この時代は日本にとって、貴重な平和の時代だったのです。

また、並外れた好奇心と勤勉さを持った日本人は、オランダから仕入れた西洋技術に磨きをかけ、その技術力は当時世界トップクラスでした。江戸の町が清潔で機能的だったことも有名です。上下水道が整い、無駄のないリサイクル社会でした。「武士道」を含む日本文化が大きく開花したのもこの時期です。

この日本の繁栄を育んだのが、江戸幕府の時代です。それでも教科書通り「幕府は悪者で劣っていた」と言えるのでしょうか?

今度は逆に、この「ヒーロー」を含めた別の視点から見ると、明治維新には多くの不可解な謎があります。これを見ても、教科書の歴史を信じますか?

例えば・・・

維新のヒーロー坂本龍馬に誰がカネを出したのか?海援隊という5〜60人の働いてない男たちを養うカネはどこからでてきたのか?大量の武器(今の価値で50億円とも言われます ※日本銀行高知支店のHPより)を買うカネはどこからでてきたのか?軍艦を買う金は?全国各地に出張しまくるカネは? 一体、誰が何の目的でそのカネをだしたのか?
100万人の幕府軍は簡単に圧勝できたのに、なぜ突然、戦闘を放棄したのか?
日本中の刺客から狙われていた坂本龍馬、一体だれが殺したのか?なぜ犯人が分からなかったのか?
中国にアヘンをばらまき中毒者だらけにすることで、巨大な中国を骨抜きにし、侵略した英国。なぜ、同じ手を次の標的の日本に使わなかったのか?
現在も世界最大手のイギリス系金融グループの銀行が、明治維新前に既に横浜に支店を開設していたのはなぜか?
ここまで見ても、誰かが裏でジワジワと手を回していたことに気づくでしょう。それを隠すためには、ウソの歴史を作り上げることが必要だったのです。明治維新から150年経った今になっても、子どもたちや私たちにウソの歴史を教えなければならないほどの、隠したい真実の歴史とはどんなものだったのでしょうか?

この講演録は、われわれが知っている美しい、憧れの明治維新とは全く違った、現実の姿を教えてくれます。聞き終わった後には、きっとあなたの「明治維新のイメージ」は全く変わっているでしょう。

それだけでなく、その後の歴史も全く違った視点から見ることができるようになるでしょう。

西鋭夫教授曰く、われわれが知っている明治維新はその時の御用学者が書いた歴史で、真実とは違うようです。ぜひ、この講演録からあなた自身で何が真実なのかを判断してください。


カスタマーレビュー ※お客様個人の感想です。
忍山様 「歴史は金の流れを追いかけろ」との言葉は新鮮な驚きでした。事実その通りであると納得しました。そして坂本龍馬は武器商人、それ故に薩摩でもあんなに大事にもてなされたのかと納得がいきました。北朝鮮が武器輸出を大事な柱としているのも当然です。西先生の話が教科書に一部でも載っていれば、明治以降の近代史も面白く学べると思います。私は昭和20年の生まれなので歴史の勉強と言えば明治維新で終わってしまっています。日本が何故あの無謀な太平洋戦争に突入したのか、その理由を勉強すれば子供たちにとって素晴らしい生きた勉強になるはずと思います。

山田様 もう何十回聴いただろう。とにかく引き込まれる。
現代日本人が常識と思っていた、学校やメディアから習った明治維新から今までの近代史が、上っ面だけの知識だった事にショックを受ける。ずっとコントロールされて近代を作って来た日本。日本が再生して、世界に出て行く手伝いを、微力ながらしていきたいと思わせてくれる。乱暴な話し方をされるときもありますが、それも含めて魅力あるすばらしい先生です。

岡田様 ずっと昔からイギリスやアメリカにより、財産を搾取され裏で操られ、何でも言うことを聞かせれてきた日本。今後も沖縄の基地問題やTPPに関しても、日本は良い様に操られてしまうのだろうか。なぜ日本の教育では真実を教えてくれないのか?なぜ、麻薬で大きくなった会社の片棒を担いでいた男を、英雄に仕立て上げる必要があったのか?今まで見てきたことや聞いたことを一度クリアにして、真実は何かを見極め、日本人としてやるべきことは何か考えていかねばならない、と痛切に感じた。

長谷川様 実に明快な新説を拝聴させて頂いた。明治維新で動き回った維新の志士たちの活動費をどこから調達していたかについての疑問が、講演を拝聴してすっきりした。それぞれの国がすべて、国益を第一に考えてあの手この手を打っているのに、この日本だけが戦後まったくの、野放し状態が71年も続いている。大東亜戦争に出兵した亡き父が話していた戦後の在り方についての話は、改めて正しい認識に立っていたと思った。大正時代に生まれ、昭和初期の不況を経験し、大東亜戦争を生き抜いて来た人たちの話は事実だったと、西先生の講演から強く感じた。子供たちに伝えて行かなければならない、日本史だと受け止めました。

目次
イントロダクション・・・1ページ

第一章
「日・米」比較教育考・・・7ページ

なぜ日本の大学は世界でトップレベルになれないのか?
日本人ノーベル受賞者を育てているのはアメリカ
「これでいいや」がクセになっている日本人
日本はどこから狂ってきたか?
第二章
大英帝国の繁栄と欲望・・・13ページ

神格化された「明治維新」
太陽が沈まない国・イギリス
紅茶輸入が大英帝国の国庫を傾かせた
アヘンの製造工程
中国侵略に利用されたアヘン
暗躍するユダヤ商人たち
「薬」から「麻薬」へーアヘン戦争の勃発
巨大銀行設立の「舞台裏」
世界覇権を狙うイギリスの卑劣な方程式
アメリカの参入
アヘンが歴史を書き換えた
第三章
明治維新に隠された「謎」・・・33ページ

忍び寄るアメリカと黒船来航
”お金のあとを追いかけろ”
グラバー邸の「隠し部屋」
薩長同盟とお金の流れ
脱藩藩士を支援する土佐藩の不思議
高杉晋作と中国の惨状
イギリスの魔の手
「江戸無血開城」は誰のシナリオ?
「砂上の歴史」はもういらない!
第四章
美学の国・ニッポン・・・51ページ

「頭がいい」≠「お金持ち」
リーダーがいない!
学校教育の「異常」
教育に金を使わない国
なぜ日本に英語が氾濫しているか
第五章
日本文明の「魂」・・・61ページ

明治維新とは何だったのか?
言語植民地・インドの悲劇
日本文化の魂ー言霊
C●LUMN CIAにスカウトされた日・・・68ページ
『新説・明治維新』関係年表・・・76ページ
スタンフォード大学フーヴァー研究所設立に寄せて
巻末付録論文 西鋭夫「美学の國を壊した明治維新」