中国冷凍ギョーザの件
これまでの調査で、問題のギョーザから高濃度の薬品が検出されたこと、一部の製造日に限られた汚染であること、などからギョーザの原材料に残留農薬が付着していて、それによって中毒が発生したという可能性はほぼないと言っていい。またパッケージに穴など破損が無い製品であっても、パッケージの内側やギョーザの皮から薬物が検出されている。これらの結果から日本では中国の工場で製造~梱包の段階での薬物混入が考えられているし、その可能性が高いと思う。
しかし
中国 故意の混入に否定的見解
http://www3.nhk.or.jp/news/2008/02/13/d20080213000170.html
より転記
『中国製の冷凍ギョーザに殺虫剤の成分が混入していた事件で、食品の安全を担当する中国政府の責任者が13日夕方、記者会見し、「生産から輸出に至る過程で、人為的に破壊行為が行われた可能性はほとんどない」と述べて、工場内で故意に殺虫剤が混入された可能性について、あらためて否定的な見解を示しました。』
中国政府は人為的な薬物の混入に否定的な見解を示した。北京五輪を控えてるし、今回の件は世界的にも注目を集めたみたいですから、これ以上信頼を失墜させるわけにはいかない。
ともなるとこの問題、解決するのかなあというのが浮かぶ。日本側にあるのは製品だけで、原因解明には中国側の持つ聴取資料や工場現場の調査資料などがキーになる。がどの程度情報提供が得られるか疑問。「衛生管理に問題はありません」の一点張りで押し切られる気もする。
今回の件は食品テロを想起させるものでもあって、現在の国内での食品の検査体制はそれに対して無防備だったといえる。ギョーザのような加工品の場合、検疫の際に行われるのは細菌や添加物の検査で、農薬検査は行われていない。あと、消費者からの苦情・クレーム等の情報伝達の徹底の不備も明るみにでた。情報伝達の問題は福田さんが消費者行政の一元化ということで頑張っていくみたいなので。検疫の方は、サンプル調査という方法に難つけるのは現実的に無理があるから農薬検査の実施くらいが限界か。今回みたいなケースは水際で防ぐのは難しいから、やはり被害拡大を防ぐための情報公開が重要になってくるのか。
コソボ 17日独立宣言か 米や欧州連合など100カ国承認方針
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/international/75154.html
『セルビアのサマルジッチ・コソボ問題相は八日、国連暫定統治下にある同国コソボ自治州の自治政府が、十七日に独立を一方的に宣言するとの情報があることを明らかにした。八日のコソボ地元紙は、自治州議会が十六日か十七日に独立に関する決定を行う見通しだと報じた。』
いよいよ秒読みといった感じか。セルビアは国連に緊急協議を要請しているとのことですがアメリカ・イギリスは応じていないよう。100カ国の承認が得られる見通しだが、ロシアはもちろん拒否権を発動するでしょう。まあでもここまできたら強引に独立してしまいそうな感。これで周辺に飛び火すれば一気に地域は不安定化する可能性と、コソボでの紛争も懸念されます。