24時を回り

ようやく仕事がひと段落したので

風呂に入ろうと思ったら

誰か洗面所にいるっぽい。

試験勉強をしていた娘だ。


さすがに年頃の娘を無視して

脱衣所に通じる洗面所の扉を開けるのは

憚られるので、仕方なく

リビングのソファで時間を潰す。


嫁の寝室はとっくに消灯。

明日は仕事は休みのはずだから

たっぷりと睡眠をとるつもりなのだろう。


毎朝同じ時間に出かけていく会社員が

とてつもなく大変なことは、わかってはいるが

毎日、違う時間に出かける

個人事業主だって、かなり大変だ。

家にいる時間が長いからと

掃除と食事もしながら

仕事の書類を揃えたり

下調べや打ち合わせもしなくちゃならない。


毎朝出て行って、会社のデスクで

与えられた仕事をこなすのと

どっちがいいかと言われたら

毎日同じことをしなくちゃならないのは

やはり自分にはできないし

もし、そういう仕事をしたならば

帰って寝室直行かもしれないとは思う。


でも、なんだかやりきれないのは何故か。


娘が出てきたので風呂に入り、

上がったらまた仕事の続きをやらなくちゃ。


明日は昼頃家を出て

そのまま夜まで帰らない。

嫁は多分、どこへ行くかも告げずに

どこかへひとりで遊びに行くのだろう。

もう、この先夫婦で同じ休みの日

近所のスーパーに買い物どころか

どこかへ行くことなんてないのだろう。


そんな相手と一つ屋根の下に暮らす

意味はなんだろう?

僕はなんで生きているのだろう?


離婚まで、あと2115日。