新学期は何かと提出書類が多いものだ。

娘の学校でも、様々な書類提出が求められる。

なんでもかんでもネットで提出する時代に

なかなかペーパーレスにならないのは

公教育の一番遅れているところだ。


明日期限で提出する書類

こういうものはなんとなく

母親が書くものというのが

暗黙の了解のように思う。

もちろん父親が書いてもいいのだろうが

娘のアレルギーこと、身体のことなど

男親より女親の方が書きやすい項目も

あったりして、僕としては

嫁に手の空いているときに

書いてくれるように

それとなく必要書類だけ分けて

ダイニングテーブルに

積み上げておいたのだ。

それなのに。


今日一日、お休みだった嫁は

昼間はどこかへ出かけていて

夕方帰ってくると

いつも通り寝室に引きこもり

夕飯はなんとなくいつも通りの

メニューを並べた。

その後は団欒も大してなく

また、寝室に篭ってNetflix。

娘も自室でYouTube。

僕は仕事部屋で月曜納品の仕事に

取り掛かっていたら時計の針は

夜11時半を回っていた。


トイレに立ってダイニングを見ると

書類は何も手をつけられていない。

僕はまだ仕事が残っていて

書類を書くのは嫁に願いたいのだ。


書類の束を手に寝室のドアを開けると

嫁は島は片手にNetflixをみていた。

何を見ているのかなんて知らない。


これ、明日までなんだけど。


そういってベッドに書類を投げると

僕は寝室を出て仕事に戻った。


夜中2時過ぎにふとスマホを見ると

嫁から2時間以上も前に

「口座番号がわかる書類をコピーして」

とLINEが入っていた。


通帳を仕事部屋のプリンターでコピーして

ダイニングへ行くと、とりあえず

明日提出分の書類は書き込まれてある。

あと数枚は、また提出期間が先だった。


僕はコピーした用紙をテーブルに置くと

まだ仕事に戻った。


朝目覚めると書類は特に整理されていない。

嫁は洗面所で身支度をしている。

僕は、必要な書類をまとめて封筒に入れ

起きてきた娘に手渡した。

同時に嫁がバタンとドアを閉めて出て行った。


離婚まで、あと2180日。