前にも書いたが、私が現役の頃、父が不渡り出して、借金の取り立てが本人のいない私の家に来て、その対応でこれまたブチ切れて、私達姉弟が公務員だからと勝手にうちらの生活費や震災の見舞金を持ち出されて、父とまともに話せなくなったので、私が病んでから会うのを避けていた。

さすがに私の二度のオペ時のお見舞いで無視する事はできなかったが、退院してから一度も会っていない。

しかし、弟経由で肝臓癌のオペ(腫瘍焼くやつ)を二回した事を聞いた。退院後は話を聞く限り、私より元気そうだが、70過ぎたし、禊ぎの仕送りの中の手紙に、自分の誕生日アピールしていたので(一生ナルシスト…)、最後かも知れないプレゼントでもするか、という気になった。

で、笛のレッスンの後に、でっかい楽器担いで上の階の紳士服売り場に行って、ブランド物のハンチング帽子を買ったよ。
白黒チェックの新作ちゃんよ。父、若作りだから。

それを、昨日ゆうパックで送った。冷戦状態のまま旅立たれたら、私、後悔したまま一生過ごすと思ったから。

母のときは、まだ小学生で、なぜかお見舞い行くのが嫌で、これはずっと悔やんでる。自分がオペ入院して、母の気持ちを考えると、今でも泣ける。

もう、心に傷は作りたくない。