世界は何度も何度も繰り返す。
怨恨と血の連鎖。
新年を迎える時期に、日本は職がなくなり年が越せるかが社会問題になっていたが、
パレスチナでは生き延びられるかを実際に経験させられている。
イスラエルの年越しを含む連日の空爆に加え、とうとう地上侵攻が始まった。
地上侵攻はガザ地区への電力供給をとめ停電状態にして夜にはじめられた。
空爆は拠点破壊が目標だろう。さすがに無差別空爆ではないだろうから。それでも多大な民間への被害が出ているに違いない。
地上侵攻ではどうか?自爆テロが多い地域であるからして、あやしかったら即攻撃対象になってしまうのではないか。地上で部隊を展開し、侵攻することは掃討作戦に近い。
ハマスの武力勢力は一掃されてしまうだろう。一方的に。
イスラエルを支えるのはアメリカ。パレスチナ解放機構の強硬派ハマスを支えるのはシリア・イランといったところ。また世界は代行戦争をやっているようなものなのだ。
空爆に際しても、いくら年末年始だからといっても世界の動きはあまりにも鈍かった。
その間にどれだけの被害がでるのか。
国連は停戦をすぐにまとめるべきだった。今からでもすぐにやるべきだ。
でなければ、またパレスチナに負の遺産をつみあげることになるだろう。
パレスチナを殲滅したいイスラエル。
圧倒的な武力が片方にある場合、これは戦争ではなく虐殺と呼べると個人的には思う。
それほどの絶望を味わったパレスチナの人々が今後どんな行動に出るのか。。
なぜ人は争うことをやめないのか。
人間が生まれてから永遠に解決しない課題のひとつだ。
早い停戦とパレスチナの平和を祈って。
ガザ地上侵攻 アラブ諸国に無力感…対ハマスで乱れ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090104-00000018-maip-int
【カイロ高橋宗男】イスラエル軍のパレスチナ自治区ガザ地区への地上侵攻を受け、アラブ諸国はこれを「侵略」だと非難するとともに、停戦決議を取りまとめられない国連安保理に対し批判を強めている。ただこうした批判の裏には、イスラム原理主義組織ハマスを巡り穏健派と強硬派に割れるアラブ諸国の足並みの乱れがあり、「アラブの連帯」を体現できない無力感が透けて見える。
【現場の様子】ガザ地上侵攻:パニック状態だ…150万都市に夜通し爆音
エジプト大統領府は4日、「地上侵攻開始を最大限非難する」との声明を出し、イスラエルに作戦の即時停止を求める一方、国連安保理と、米露、国連、欧州連合(EU)で作る「中東和平カルテット」に侵攻停止のため速やかに責任を果たすよう要請した。
エジプト政府系の中東通信によると、アブルゲイト外相は「即時停戦を要求できなかったことをイスラエルは侵攻への青信号とみなした」と国連安保理を非難。さらに「常任理事国のメンバーは決議採択を阻むことで作戦継続の猶予を与えた」と、名指しを避けつつも米国批判を繰り広げた。
だがこうした批判の一方、アラブ諸国が一致して有効策を打ち出せないことも明白だ。アラブ連盟(22カ国・機構)は12月31日に緊急外相会議を開催したが、カタールが提案した首脳会議の開催はエジプトやサウジアラビアの反対で実現しなかった。結局、サウド・サウジアラビア外相ら6カ国の外相を5日からニューヨークの国連本部に派遣、早急な停戦決議採択を求める対応にとどまり、安保理にげたを預けた形だ。
アラブ諸国が連帯できない背景には、パレスチナ自治政府を主導するパレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハを支持するエジプトやサウジアラビアなどの穏健派と、ハマスを支援するシリアやレバノンのイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラといった強硬派の間の温度差がある。
エジプトは人道物資と負傷者の搬送以外でガザ境界の開放を拒絶。これはアッバス自治政府議長の正統性を損ない、ハマスに有利な状況を作り出すと懸念しているためとみられる。穏健諸国には、ハマスやシリア、ヒズボラに影響力を持つイランへの警戒感も強い。
ただ、シリアやヒズボラなどの強硬派もイスラエルに対抗する手段を持ち合わせていない。イスラエル側はヒズボラによる北部への攻撃を警戒するが、ヒズボラも06年夏の第2次レバノン戦争のような被害を招きたくないのが実情だ。