1-2-2.【小論文の授業】
○ 授業に意味がない理由
▽ もっと単純作業におとし込む
私は、起承転結という、いままでの小論文教育にありがちな方法論に強い疑問を感じています。なにが悪いのか? どうやって解決するのか? どうやってその解決策を人々に納得してもらうのか? 小論文に必要なのは、この問題発見・問題解決・解決策浸透手段の三つしかないと考えているからです。
それを起承転結のような、ろくに書くための方法論も提示しない、そんなあいまい極まりないやり方でごまかしてしまう従来の小論文教育に私は強い憤りを感じてきました。そこで、以下のような書き方を教え子たちに指導してきました。
七月から受験勉強をはじめた不登校の教え子が、このやり方で全国一ケタ台の順位を慶大プレで獲得したなど、実績のあるやり方ですので、きっと参考になるはずです。
一、序≒要約
逆接・否定・対比・不等号・例示に記号を振り、その記号が多い部分から要約を書き始めます。
このやり方が目標とするところは、文章をありのままに読むことを教え子に徹底させることです。
ちゃんと意味を理解するには、センスなどというあいまいなものに頼るのではなく、ましてセンスがないと先生から言われたからといってあきらめることもなく、逆接・否定・対比・不等号・例示に記号を振り、その記号が多い部分から箇条書き要約を書き始め、それを最終的に小論文にまとめていく作業を地道にやることです。国語辞典を引くことも大切です。
しかし、これも目指す大学や、問題文のクセなどによって、やり方が変わってきます。板野式現代文などの記号を振る系統の参考書を参考にしながら、分からないことがあれば、いつでも私まで受験相談(yourmanifestojp@gmail.comまで!)していただければ幸いです。
二、破≒自説の展開
問題の分解、問題の設定、なぜなぜ分析、利害関係者検討、多方面検討、などを用いて自説を展開します。
破≒自説の展開といったところで、そもそも、自説とはどのようにして用意するものであるのかは多くの受験生にとって謎が多い部分です。
私は、自説を自分で用意する上ででもっとも効果を発揮するのは、なぜなぜ分析であると考えています。なぜなぜ分析とは、課題文に逆接・否定・対比・例示・不等号の記号を振った後、一番記号が集中している部分≒一番重要な部分の周辺から、課題文が設定している最も大きな解決すべき問題を見つけ、その問題がなぜ起きたのか? ということについて、ひたすらなぜなぜ?と質問を繰り出し、その答えを課題文中から探すというものです。
では、ここで自説を展開する際にすべきことについてもう一度考えてみましょう。
1. 問題の設定
課題文に逆接・否定・対比・例示・不等号の記号を振った後、一番記号が集中している部分≒一番重要な部分の周辺から、課題文が設定している最も大きな解決すべき問題を見つけます。
この方法で見つからなかった場合には、時代の軸(過去←→未来)と場所の軸(後進国←→先進国)を縦横にとった座標軸をつくり、その中に箇条書きにした背景知識を入れていくといいでしょう。そして、過去←→先進国となるように斜めに線を取り、その成長がもたらしている現段階での問題点について考えます。その後、それを極端にした形の問題がどのようなものであるかについて検討します。ここから解決すべき課題が分かります。
2. 問題の分解
ロジックツリーというのは、大きな問題を小さな問題ごとに分けて、その中で一番解決しやすく、あるいは一番重要なものについて、なぜなぜ分析を適用して解決していくものです。
これは、なにかしら否定の語句が出てきたときに使えます。否定の語句が出てきたときには、ロジックツリーを書いてみて、そこに大きな問題を載せてみます。そして、そこから文章中ではどのようにして問題が分解されていくのかをチェックしてみるのです。
3. なぜなぜ分析
1と2で見つけ出した問題がなぜ起きたのか? をなぜ? なぜ? という質問の繰り返しで見つけだし、もうこれ以上考えられないというところまで質問を繰り返します。その段になれば、問題の原因が突き止められるため、おのずと解決策が浮かんでくるというものです。
4 利害関係者検討
しかし、解決策というのは、リアリスティックでなければなりません。本当にその解決策が現実的なのかを考える上で大切なのは、その解決策に関わる人全員が得する解決策なのか、あるいは全員が平等に損をする解決策なのか、少なくとこのどちらかでなければ、�からやり直しましょう。
5 多方面検討
いままで、リンガメタリカやアカデミック、後述のさまざまなサイトから仕入れた背景知識を用いて、その解決策が実際に正しいかを考えましょう。
三、急≒説得
最後に、自分の意見が正しいということを、背理法、前提条件確認、定義確認などを用いて証明し、読み手を説得し、納得させます。
なぜなら、問題の解決策を考えても、その解決策を読み手に納得してもらわなければ、高得点はおぼつかないからです。
自分や教え子の経験からも、背理法を用いて、自説を受け入れさせるのが一番かと思います。
背理法というのは、数学の証明につかう方法の一つですが、自分と逆の結論きが正しいと仮定したときに、行き詰る。であるからにして、自分の結論は正しいとする証明方法のことです。
ほかにも、大きな問題に関連する重要な用語の【定義】を確認しなおすことで、自分と相反する主張がほとほと的外れであることがわかることもあります。
また、自分の主張と自分と相反する主張が持つ共通の前提を確認することで、実は自分の主張と自分と相反する主張がそれほど決定的に対立するものではないことが明らかになることも多いのです。この場合は結果として、相手の意見の良い部分は取り入れることができるようになります。こうして、読み手をより深く納得させることが出来るのです。
しかし、これも目指す大学や、問題文のクセなどによって、やり方が変わってきます。板野式現代文などの記号を振る系統の参考書を参考にしながら、分からないことがあれば、いつでも私まで受験相談(yourmanifestojp@gmail.comまで!)していただければ幸いです。また、小論文については、京大・慶大・早大でしたら過去問の解説が二十年分ほど、模範解答と音声講義データーを私が持っておりますので、受験相談(yourmanifestojp@gmail.comまで!)をしていただければ、そちらもお譲りいたします。
○ 内田樹先生のサイト
よい小論文執筆の参考に。
http://blog.tatsuru.com/
○ はてなブックマーク
http://b.hatena.ne.jp/
はてぶコメントへの参戦で論理力アップ。
○ ツイッターまとめサイト
http://togetter.com/
ツイッターまとめのコメント欄に参戦することで、論理力アップ。
○ 授業に意味がない理由
▽ もっと単純作業におとし込む
私は、起承転結という、いままでの小論文教育にありがちな方法論に強い疑問を感じています。なにが悪いのか? どうやって解決するのか? どうやってその解決策を人々に納得してもらうのか? 小論文に必要なのは、この問題発見・問題解決・解決策浸透手段の三つしかないと考えているからです。
それを起承転結のような、ろくに書くための方法論も提示しない、そんなあいまい極まりないやり方でごまかしてしまう従来の小論文教育に私は強い憤りを感じてきました。そこで、以下のような書き方を教え子たちに指導してきました。
七月から受験勉強をはじめた不登校の教え子が、このやり方で全国一ケタ台の順位を慶大プレで獲得したなど、実績のあるやり方ですので、きっと参考になるはずです。
一、序≒要約
逆接・否定・対比・不等号・例示に記号を振り、その記号が多い部分から要約を書き始めます。
このやり方が目標とするところは、文章をありのままに読むことを教え子に徹底させることです。
ちゃんと意味を理解するには、センスなどというあいまいなものに頼るのではなく、ましてセンスがないと先生から言われたからといってあきらめることもなく、逆接・否定・対比・不等号・例示に記号を振り、その記号が多い部分から箇条書き要約を書き始め、それを最終的に小論文にまとめていく作業を地道にやることです。国語辞典を引くことも大切です。
しかし、これも目指す大学や、問題文のクセなどによって、やり方が変わってきます。板野式現代文などの記号を振る系統の参考書を参考にしながら、分からないことがあれば、いつでも私まで受験相談(yourmanifestojp@gmail.comまで!)していただければ幸いです。
二、破≒自説の展開
問題の分解、問題の設定、なぜなぜ分析、利害関係者検討、多方面検討、などを用いて自説を展開します。
破≒自説の展開といったところで、そもそも、自説とはどのようにして用意するものであるのかは多くの受験生にとって謎が多い部分です。
私は、自説を自分で用意する上ででもっとも効果を発揮するのは、なぜなぜ分析であると考えています。なぜなぜ分析とは、課題文に逆接・否定・対比・例示・不等号の記号を振った後、一番記号が集中している部分≒一番重要な部分の周辺から、課題文が設定している最も大きな解決すべき問題を見つけ、その問題がなぜ起きたのか? ということについて、ひたすらなぜなぜ?と質問を繰り出し、その答えを課題文中から探すというものです。
では、ここで自説を展開する際にすべきことについてもう一度考えてみましょう。
1. 問題の設定
課題文に逆接・否定・対比・例示・不等号の記号を振った後、一番記号が集中している部分≒一番重要な部分の周辺から、課題文が設定している最も大きな解決すべき問題を見つけます。
この方法で見つからなかった場合には、時代の軸(過去←→未来)と場所の軸(後進国←→先進国)を縦横にとった座標軸をつくり、その中に箇条書きにした背景知識を入れていくといいでしょう。そして、過去←→先進国となるように斜めに線を取り、その成長がもたらしている現段階での問題点について考えます。その後、それを極端にした形の問題がどのようなものであるかについて検討します。ここから解決すべき課題が分かります。
2. 問題の分解
ロジックツリーというのは、大きな問題を小さな問題ごとに分けて、その中で一番解決しやすく、あるいは一番重要なものについて、なぜなぜ分析を適用して解決していくものです。
これは、なにかしら否定の語句が出てきたときに使えます。否定の語句が出てきたときには、ロジックツリーを書いてみて、そこに大きな問題を載せてみます。そして、そこから文章中ではどのようにして問題が分解されていくのかをチェックしてみるのです。
3. なぜなぜ分析
1と2で見つけ出した問題がなぜ起きたのか? をなぜ? なぜ? という質問の繰り返しで見つけだし、もうこれ以上考えられないというところまで質問を繰り返します。その段になれば、問題の原因が突き止められるため、おのずと解決策が浮かんでくるというものです。
4 利害関係者検討
しかし、解決策というのは、リアリスティックでなければなりません。本当にその解決策が現実的なのかを考える上で大切なのは、その解決策に関わる人全員が得する解決策なのか、あるいは全員が平等に損をする解決策なのか、少なくとこのどちらかでなければ、�からやり直しましょう。
5 多方面検討
いままで、リンガメタリカやアカデミック、後述のさまざまなサイトから仕入れた背景知識を用いて、その解決策が実際に正しいかを考えましょう。
三、急≒説得
最後に、自分の意見が正しいということを、背理法、前提条件確認、定義確認などを用いて証明し、読み手を説得し、納得させます。
なぜなら、問題の解決策を考えても、その解決策を読み手に納得してもらわなければ、高得点はおぼつかないからです。
自分や教え子の経験からも、背理法を用いて、自説を受け入れさせるのが一番かと思います。
背理法というのは、数学の証明につかう方法の一つですが、自分と逆の結論きが正しいと仮定したときに、行き詰る。であるからにして、自分の結論は正しいとする証明方法のことです。
ほかにも、大きな問題に関連する重要な用語の【定義】を確認しなおすことで、自分と相反する主張がほとほと的外れであることがわかることもあります。
また、自分の主張と自分と相反する主張が持つ共通の前提を確認することで、実は自分の主張と自分と相反する主張がそれほど決定的に対立するものではないことが明らかになることも多いのです。この場合は結果として、相手の意見の良い部分は取り入れることができるようになります。こうして、読み手をより深く納得させることが出来るのです。
しかし、これも目指す大学や、問題文のクセなどによって、やり方が変わってきます。板野式現代文などの記号を振る系統の参考書を参考にしながら、分からないことがあれば、いつでも私まで受験相談(yourmanifestojp@gmail.comまで!)していただければ幸いです。また、小論文については、京大・慶大・早大でしたら過去問の解説が二十年分ほど、模範解答と音声講義データーを私が持っておりますので、受験相談(yourmanifestojp@gmail.comまで!)をしていただければ、そちらもお譲りいたします。
○ 内田樹先生のサイト
よい小論文執筆の参考に。
http://blog.tatsuru.com/
○ はてなブックマーク
http://b.hatena.ne.jp/
はてぶコメントへの参戦で論理力アップ。
○ ツイッターまとめサイト
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