1-1-1.【英文法・英語法・英単語】

○ 文法書は無意味?

▽ 英文法・英単語・英熟語のやりかた

 基本的に私は、英文法・英単語・英熟語・古文文法・漢文句法・古文漢文の語彙はすべて、問題演習のなかで習得すべきだと考えています。

 英単語に関して言えば、

? 単発暗記で覚えるやり方
 ターゲット、PSS、smart.fmなど出てきた単語をそのまま覚えるやり方
? 語源から覚えるやり方
 語源英単語・解体英熟語など
? 文脈から覚えるやり方
 速読英単語・リンガメタリカ・アカデミックなど

がありますが、いずれにせよ参考書の中にある単語のまとめページなどを用いて確認テストをすることは絶対に必要なことです。(幸いなことにネットに転がっているアプリやソフトはこれを自動的にやってくれます。)

 英文法に関して言えば、東進のサイトから無料で利用できる過去問データーベースでセンターの過去問を十年分ほど手に入れることができるので、文法部分だけ抜き出して演習すればいいでしょう。学校でセンター18年分などをもらう人もいるでしょうから、それでもかまいません。

 センター試験演習をひたすらやる効用をいくつかあげましょう。

 まず、第一に、どの文法事項が頻出であるかということがわかることです。

 一般に、参考書や学校・予備校の授業では、一度扱った事項は、一度しかやりませんが、センター試験では何度でも繰り返し出てくることがあります。どれが良く出てくる文法事項で、どれがあまり出てこない文法事項かが分かれば、記憶に強弱をつけることができますし、テストの結果もより早く向上します。

 第二に演習量の問題です。

 センターの文法問題は約二十問。これは追試とあわせると、一年に四十問。

 十年分だと四百問。これは英頻1000やネクステージに比べると少ないように感じますが、これらの参考書は語法も入って1000問ですから、文法の問題としてはほぼ同じ分量を確保できます。

 十八年分だと一千問近くになるわけで、これはどんな参考書でもかないません。

 第三に出題形式の問題です。

 一般の参考書では、不定詞なら不定詞でまとめて演習をしますが、本番の試験ではこのような形式で出ることはありません。こと、難関大に限って言えば、toのない不定詞や、ifのない仮定法ばかり出てくるわけで、これらを見抜く眼を持たなければ合格はおぼつきません。

 ですから、次々とランダムに問題が出てくるセンター試験の過去問で文法を固めるのがお勧めです。

 それ以前の準備としては、後述しますが、とにかく構文を40~100本ぐらいは理屈抜きで覚えてしまうといいでしょう。三十回も音読すれば誰でもできることですし、もし出来なければ好みの洋楽の歌詞と合わせて覚える方法を私が提案させていただきますので、どしどし受験相談(yourmanifestojp@gmail.comまで!)していただければ幸いです。

 英文法関係の参考書を買いまくるというありがちな失敗を避ける意味でも、センター試験を解きまくることを私はおすすめします。解説などでわからないところがあれば、それこそ先生に聞いても良いですし、私のメールアドレスも乗せておきますから、どしどし聞いてくださってかまいません。

 英単語・英熟語については、PSSやsmart.fmなどでさくさくフラッシュカード暗記していくのも良いでしょう。古文文法・漢文句法・古文漢文については、独自のテキストを無料でお譲りできますので、私まで受験相談(yourmanifestojp@gmail.comまで!)にきていただければ幸いです。

○ 使える! 東進の「過去問データーベース」
http://www.toshin.com/nyushi/

○ smart.fmは東進の英単語テストより使える!
http://smart.fm/

○ 英単語テストPSSの威力!
http://www.takke.jp/pss/

○ アルクの語源辞典
http://home.alc.co.jp/db/owa/etm_sch

○ 接頭辞をまとめてみた
http://readingmonkey.blog45.fc2.com/blog-entry-401.html

▽ 語法は妄想から

 また、語法についても、独特の考えがあります。

 語法問題というのは、慣用句についての出題ですが、なぜ私たちはここでつまづくのでしょうか?

 まず、言われてみれば当たり前のことですが、熟語をばらばらにしたときのそれぞれの単語の意味と、熟語そのものの意味がまったく結びつかないからです。

 たとえば、put up withという英熟語があります。これは、我慢するという意味の英熟語です。

 これの、それぞれの単語の意味は、putが置く、upが上げる、withが~を、です。さて、どのように我慢するという熟語の意味に結びつけるのでしょう?

 まず、upが上げるという部分に着目します。よく、我慢することを棚に上げて~などといいますよね。いやなことを(with)、棚の上に(up)、置く(put)といったような連想を作って、ノートに書きます。

 これは下ネタも交えて作るとさらに効果的です。

 学校で配られるような熟語集を使っても良いですし、前述の文法と同じやり方で自分が志望する大学の語法問題を使ってもかまいません。はたまた、無料の語彙学習ソフトPSSやsmart.fmを使うのも良いでしょう。

 うまい連想が思いうかばないときは、私はこういう妄想を生徒に教える特訓合宿をもやっていますから、私に受験相談(yourmanifestojp@gmail.comまで!)してくだされば、いつでも対応させていただきます。

○ 好きな音楽から英熟語を1000覚える方法
http://www.eigoraku.com/napster/kudousi.html


1-1-3.【英語長文読解】
○ 身に付く読み方はゆっくり音読!

▽ 音読するまえの下準備

「英単語を覚えるときに、意味を一対一対応で覚えようとする人がいるだろ? でも、それは効率がわるい。それよりなら、『速読英単語』を一冊丸暗記したほうがいい」
「そんなことできるんですか?」
「できる。誰でもできる。地頭に関係なく」
「どんなふうにやるんですか?」
「まず、一週間目は一章だけやる。文章の解釈もノートにまとめてね。二週間目は一章と二章、三週間目は一章から三章、四週間目は二章から四章、五週間目は三章から五章、というふうに、ひとつずつずらしていく」
「どれぐらいやればいいんですか?」
「一日三回、週五回、三週間。合計四十五回。これだけでいい。かかる時間は一日に一時間もかからない。記憶効率からいって、寝る前にやるといい」

 これは、一日一時間の勉強でも、50枚の英語論説文を暗誦するのに最大一ヶ月、300枚の英語論説文を暗誦するのに最大半年しかかからないというすさまじい方法です。

 しかし、前述したように、この方法では、音読をする前に以下のような下準備が必要です。

一、英文と日本文に対応する番号を振る。

 これは、英語を読んでいるときに、どんな意味をもった文章を読んでいるのかが分からなくならないように、常時日本語訳を参照できるようにするためのものです。
 意味がつかめなくなったときに、ぱっと日本語の意味を参照できるようにすることによって、勉強を無駄な作業にするというありがちな失敗をせずにすみます。

二、意味のまとまりで文章を区切る
 まず、SVO/SVOO/SVOCを取ります。補語(M)は区切ってもかまわないし、他にも後置修飾や関係詞は区切ってもかまいません。
 あと、わかりやすい目安としては、リスニングの際の息の切れ目です。あとは、前の音節の影響をうけない部分、あるいは前置詞の前で区切るのが良いでしょう。
 これに耳をすませてやることで、文章を読む効率性は一気に上がるはずです。分かりやすいのは、抑揚の付け方です。ある程度読み方が下がったところで区切りをつけるとちょうどいいことがままあります。

三、分からない単語の上に日本語訳を書く

 これは、分からない単語があったときに、そこで音読が泊まらないようにするために必要不可欠なことです。文構造がとれるようになれば、おのずと日本語訳のどの単語が英語のどの単語に対応するかが分かりますから、辞書など引かずにすむようになります。
 これは文の構造をとる上でも、わりと大切な作業なのかもしれません。

四、文構造がわからなければノートにまとめる

 少なくとも私は、「ビジュアル英文解釈」や「英文解釈講座」はやる必要はなかろうという立場です。逆転合格を目指す生徒たちは、英文解釈に時間を割くよりだったら一つでも多くの単語・熟語・構文を覚えてしまったほうがドラスティックに成績が向上するというのが、まず一点。他にも、前述したように入試問題の長文化と、それにともなう文章解釈の簡易化により、かつてほど正確な英文解釈が必要なくなったからというのがもう一点。
 さらにいえば、速読英単語やリンガメタリカ・アカデミックには、分かりにくい構文についての説明があります。すべてを丸写ししてノートにまとめる必要はありません。

 しかし、
� 音読するうえで、どうしても意味が分からなくて詰まってしまう
� 分からない単語があるときに、それに対応する日本語を見つけられない
 などの困ったことがあれば、その部分だけは構文メモを取っておいても、バチはあたらないでしょう。

五、わからなくても最初の単語だけ発音してみる

 さて、ここまでやって、いよいよ音読です。
 CDを聞きながら、音読をすると最初のうちは、スピードについていけないはずです。後述するMeRuなどをつかいながら、スピードをゆっくりさせてもいいのですが、それでも言葉のつなぎ目などは発音が不明瞭で、音読することに困難を感じるかもしれません。
 そんなときは、意味の切れ目の一番最初の単語だけ発音してみることをお勧めします。他の単語は無視してかまいません。ごにょごにょと言ってみてもかまいません。
 とにかく、最初の発音だけを明瞭に発音することにこだわります。他の単語なんてどうでもいいんです。

六、だんだん単語を増やしてみる

 そして、だんだんと単語を増やしていきます。ごにょごにょとしか読めなかったところが、繰り返していくうちに後ろにある単語も読めるようになります。

七、最終的にすべて読めるようにする

 最終的には、すべての単語をすらすら読めるようになり、これを繰り返すことで暗誦できるようになります。目安としては、十回~三十回程度で、私は現役時代の四十五回やっておりました。多すぎますね。
 50枚の英語論説文を暗誦するのに最大一ヶ月、300枚の英語論説文を暗誦するのに最大半年しかかからない最強の方法です。
 もちろん、本当はもっと細かいステップがあるのですが、それは個々人によって違うので、詳しくは受験相談(yourmanifestojp@gmail.comまで!)していただければお答えします。
 また、リンガメタリカには、英作文対策のページもありますので、つくってみたらlang8で添削を受けてみるといいでしょう。これも完全無料です。

○ スピード調節機能付プレーヤー MeRu
http://hp.vector.co.jp/authors/VA035069/products.htm

○ 無料音声チャットomegleでぺらぺらイングリッシュ
http://omegle.com/

○ lang-8で無料英作文添削!
http://lang-8.com/


 私は、自分の教え子には、まず単語と熟語の覚え方の授業をします。それも、覚え方を説明するだけではなくて、単語の語源(接頭辞・接尾辞・語幹・名詞変化)や熟語の成立過程まで遡って、5000の単語、1000の熟語のそれぞれの覚え方を逐一詳しく解説します。

 それだけではありません。同じ語源を持つ二十単語ごとにテストをし、また繰り返し解説をします。この単語特訓・熟語特訓により、偏差値30前後の教え子が、二週間で5000単語を完璧に仕上げることもよくあることです。

 これはまず一週間目は、ひたすらテストゼミを繰り返し、間違った問題を次の周に持ち越します。二週間目は一日目~三日目までで二周目、四日目・五日目で三周目、六日目で四周目をやり、七日目は再びすべてテストしなおします。

 このようなやり方で間違えた部分を抽出しながら減らしていくのが、どの科目においても共通する最も効果的な学習法であることは、今までの指導経験からいても疑いの余地がありません。また、まぐれ当たりをふせぐために、最終日にはまさかの全問再テストをやることは、他の逆転合格系の塾よりもこの特訓が徹底的なものであることを示しています。

 その結果として、最初はbe動詞すら分からなかった定時制出身の教え子、不登校だった教え子、通信高校に通学していた教え子が、めきめき力を伸ばし、12月の慶大プレでは軒並み合格点に達しました。

 このような成績上昇は決して奇跡ではありません。

 理にかなった勉強法で、一日八時間程度の勉強量を確保していれば誰にでもできることです。

 さて、以下は、私が個人的に行った冬期講習についての質疑応答です。

 これを見ていただければ、いかにいまの高校・予備校の授業に意味がないのかがよくわかっていただけるはずです。

 Q1. 英単語の覚え方は?

 A1. 英単語には、漢字でいうところの「へん」や「つくり」にあたる、接頭辞・語幹・接尾辞・名詞変化があります。
 私たちは、ひとつの接頭辞・語幹・接尾辞・名詞変化から二十以上の派生語を芋づる式に覚えさせます。 小学生でも知っている100~210のカタカナ語をとっかかりにして覚えるので、とても覚えやすいと評判です。
 もともと同じ接頭辞・語幹・接尾辞・名詞変化を共有する単語をまとめて習得するため、何度も繰り返しテストせずとも(!)、すぐに単語の意味を習得することができます。

 Q2. 英熟語の覚え方は?

 A2. 英熟語を覚えるのが難しい理由は、熟語を一つずつの単語に分解したときにそれぞれの単語が持つ意味と、もともとの熟語としての意味がうまく結びつかないことにあります。
 私たちは、一度英熟語を英単語、あるいはその英単語の中にある接頭辞・語幹・接尾辞・名詞変化にまで分解したあとに、熟語の意味に結びつくように組み立てなおす作業を行います。
 このことで、しっかりと英熟語の持つ意味を記憶に定着させることができるばかりではなく、同じ動詞・前置詞を用いた10以上の熟語を芋づる式に習得させます。

 Q3. 今回の冬期講習全体のコンセプトはなんですか?

 A2. 英単語や英熟語に限らず、学習の中での「丸暗記」をなくして、「情報を整理しなおすことで知識を習得させる」ことを重視しています。
 たとえば、actの派生語は20にも及びます。
 驚くべきことに、女優(actress)も協議事項(agenda)も苦悶(agony)もすべてactの派生語です。
 つまり、女優(actress)も協議事項(agenda)も苦悶(agony)も、actという語幹を共有している以上、なにかしらの共通点があるということです。
 はて、それはなんでしょう?
 こういうことについて考えてみることによって、いままで単語を丸暗記で習得したときから持っていた概念ががらりとかわり、より効率的に英語を習得することができると私は考えています。

 講習の音声は、私に受験相談(yourmanifestojp@gmail.comまで!)していただければ無料でお譲りします。また、テキストについては、不十分な点は否めないですが、「カタカナ語源屋」というサイトがおすすめです。ただ、必ずしも各大学の傾向に合ったテキストではないですし、ムダな部分も非常に多いので、その点についても相談(yourmanifestojp@gmail.comまで!)さえしていただければ適宜対応いたします。

○ カタカナ語源屋
100のカタカナ語から2000単語を習得できる。
http://homepage2.nifty.com/YONE/