三浦さんが負けたのは意外でした。

船江さんと三浦さんは勝つと思ってましたからね。

羽生さんが全冠制覇したあと、最初にその一角を崩したのが三浦さん。

今期、名人戦に挑戦している羽生さんが順位戦で唯一負けたのも三浦さん。

そんな三浦さんにGPS将棋は勝っちゃったわけです。

世間は羽生さんがコンピューターに負けたら大騒ぎするでしょうが、僕にしてみればどうということはないという事態になってしまいました。

次に羽生さんがコンピューターと指して勝ったとしても、いずれ負けるでしょう。

その昔、大山康晴さんはコンピューターに将棋をさせたら、人が勝てなくなってしまうと言ったそうです。

一方、升田幸三さんはヨセが計算の世界の囲碁ならともかく、将棋はたとえば銀や桂馬を成らないほうが良い場合があるから、そんなことまで判断できるはずがないと言っていました。

どちらも一理あります。こんなところまで反対なのはさすが終生のライバル。

升田さんの言ったように将棋のコンピューターはまだ判断力に欠けるところがあります。これから囲碁のコンピューターがどんどん強くなって、将棋より先にプロ棋士でもコンピューターに全く敵わないという日が来るかもしれません。

実際にそうなのがオセロやチェッカーです。それでも世界中に愛好家はいますし、世界大会もあります。将棋でプロがコンピューターに勝てなくなったら、そんな風になるのかもしれません。