文を推敲しているうちに一週間以上が経ってしまった・・・あせる


小雨のぱらつく中、始まったタイムトライアルでしたが、

走り出してみると、コンディションはドライ寄り。

思い通りにタイヤも温まって、アウトラップ終了直後からフルプッシュ!!

電光掲示板にタイムが表示されるので、最終コーナー立ち上がりで横目に見ながら走る。

何か、いよいよスプリントレースだって実感が沸いてきた!!


タイムトライアル序盤、

上から2番目に表示される自分のゼッケン、”2”という表示を目の当たりにした。


確かに見た。この目で見た。胸が躍った。


しかし、セッションが終わりに近づくにしたがって徐々に下がっていく順位。

しばらくは4位でなんとか留まっていたものの、終了直前に抜かれてしまい、

結局のところタイムトライアルの順位は5位。


この時点でもう不満タラタラ・・・

上田さんや岡田さんからはこの時の走りはそれなりの評価を受けましたが、、、

しかし、たりカンに初レースという現実を突きつける『洗礼』は、ここからが本番だったのです。


予選ヒート。

体感的には、雨量は少し弱くなったのではないかという感じさえする。

・・・だが、路面はどうなのだろうか。・・・


このようなとき、データのない私のようなドライバーは積極的に動くことが出来ない。

タイヤ選択は、他に合わせるのみ。セッション開始直前、

ざっと周りを見た限りではほとんどのドライバーがドライタイヤを選択していたのではないか。

だが、ローリングを開始してみると、その選択は間違っていることが浮き彫りとなります。

ローリングの速度が根本的に遅い。加速時にリアタイヤがスピンしそう。・・・


おそるおそる、といった感じで4コーナーを立ち上がって、バックストレート。

そろそろ前のクルマにくっつかなければいけないので、前車との距離を詰める。

そして最終コーナー。いよいよスタート、というところ・・・



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上位勢で内側のグリッドにいたクルマが全く曲がらず、

外側にいたクルマに特攻!!


『これって、やっぱりもう一周!?』

そう思ったものの、グリッド上にミススタートのフラッグは無し。

当然隊列はゴチャゴチャ、そのままレースはスタートが切られた!!


1、2コーナー。ややオーバースピード気味でアウトに膨らんだため、順位を落としてしまう。

周りをよく確認しながら、、、

鬼門となるヘアピンの3コーナーへ。


前方ではやはり多重クラッシュが発生していた・・・

2台のマシンがコースを塞いでいます。


内側には別のクルマがいたので、

大きく外から回って事故車を回避すべくステアリングを切る・・・ですが


曲がらない!!

バリアに向かってほぼ直進状態


カートに乗ってて一番凍りついた瞬間でした。

「頼む!!曲がってくれ!!」その念が通じたのか、

クリップを大きく外れたところでようやくマシンの向きが変わった。


アウト側、一車線だけ・・・

コースの塞がっていないところを、なんとしてでも、抜けろ・・・


猛然と加速して、一本だけ残されたそのラインにクルマの鼻先を突っ込んだ。

その瞬間、マシンの後方にガツンと鈍い衝撃があった。

恐らく、同じラインを通ろうとしたクルマが他にもいたのである。・・・


予選は、8位まで順位を落としてのフィニッシュでした。


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決勝ヒートは、ドライタイヤではまともに走れないような路面になってしまっていることがはっきりたので、

ここでウェットタイヤを投入することに。


今度のローリングは比較的隊列も整っていて、穏やかな出だしとなった。

たりカンはというとスタート直後の1コーナー、やっぱりオーバースピードで外側に膨らみ、順位を落とす。

いや、予選ヒートよりは車速を殺していったのだけれど、、、

雨の走行は素人の考えが全く通用しないです。


レース序盤、、、全くグリップしないコンディションに手こずっているところ、

接近戦となったのはレント君だ。

経験値以外で物を言わせることは出来ないと言っても良い、ウェットでのドライビング・・・

私はこのバトルで圧倒された。


秋ヶ瀬で、雨で速いラインって、あんなところを通るんだ・・・

コーナーごとにみるみる離されていくのがわかると、その度に気分が萎縮していった。


最終結果は予選ヒートと変わらずの、

8位でした。


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唯一助かったのは、予選でも決勝でも、

自分より前のクルマが相次いでスピン・クラッシュでいなくなっていき、

なおかつあの状況の中、自分も致命的なミスをせず、最後まで生き残ったこと。


そのおかげでなんとか最下位は免れ、後ろから4番目、

「8位」になることが出来ました。


しかしながら、後日改めてレース中の結果を確認して愕然とした・・・

決勝ヒートの私のベストラップが37秒台!?

これはこのレースに出走した11台の中で、紛れもなく私が一番遅かったと言うことです。


なんと屈辱的な事でしょう。・・・

この夏で雨練もしっかり積んで、二度とこんな事が起きないようにしなくてはなりません。




かくしてマイカート購入から約5ヶ月、

ようやく果たしたレーシングカートデビューレースが終わりました。
あれからすでに二週間が経ちますが、なんとも言えない虚無感を感じつつ・・・

たりカンは今を過ごしています。


しばらくはプライベートが忙しく、カートに乗ることもマシンのメンテナンスに行くことも出来ません。

そんな状態である今、出来る事はじっくりとこの結果を噛み締め、忘れないようにするだけ・・・

給料日を過ぎた事で資金は手元に入ってきました。

このお金で、少しでも練習と、マシンのグレードアップを重ねて、なんとしてでもリベンジを。



次のレース参戦は、いつになることやら・・・

先の見通しは、また、

何も見えない灰色の状態に戻ってしまいました。