朝6時。

しきりに時間を気にしながら家を出た。


レーシングカートの初レース。

今まで耐久の経験が多かった私にとっては、今日体験するのは全く未知の領域なのだ。
たりカンのモータースポーツライフ『零式な日常』 
とうとうレース当日まで来た。

規定の最低重量をクリアした私のカートはレーススペック。

一番の焦点は、このレース仕様の『重く』なったマシンで、どれだけタイムが刻めるか、でした。


午前中の練習走行は、同じクラスに出場するほかのドライバー陣とのタイム差に注意しながら。

ベストラップは、一本目、二本目でそれぞれ30.484秒、30.231秒、という具合だった。

先日の練習走行、29.7という自己ベストタイムを記録したときの私のマシンは、今のマシンより10kg軽かった。


10kg、規定の重量を下回っていた、ということです。

それがウェイトを積んだ今日、現段階だとだいたいコンマ5秒落ち・・・

岡田さんからも、良いか悪いかでは良くは無いね、という評価を貰って釈然としない。


レースに出れる状態でなんとか29秒台に入れたい。

そう思って3回目の走行をフルプッシュで走りきりました。

ピットに戻り、タイムを確認してみると、、、よしよし、出てるじゃないか・・・!


29.87。路面は完全に出来上がり、ドライバーの調子も乗ってきた結果であります。

10kg軽かった時の自己ベストに、コンマ秒1差。

ここまでタイムを詰めることが出来たことで、気持ちにも余裕が出た。

この調子なら、レースにも安心して臨むことが出来る・・・!!


たりカンのモータースポーツライフ『零式な日常』 

午前中の走行は終わってお昼休み。

なんとなくソワソワしながら長い時間を過ごしていると、、、何やらゲートから見覚えのあるクルマが・・・

なんとっ!上田さんでした!!丁度緊張していたところなのでテンションの上がるたりカン・・・

計測器の付いていないカートで走っている私に、なんとアルファノを貸していただいてしまいました!!

本当ありがとうございます!!


これから車検&ドライバーズミーティングというところ、

紹介するのを忘れてはいけない人物の存在があります。
それは、今回応援に駆けつけてくれたカトー君 である。


カートの積み下ろしから何やら、だいぶ手伝ってもらってしまって、、、

正直はじめてのレースにてんやわんやとなってしまっているところ、

致命的なミス(笑)を犯すような事態は防ぐことが出来たものね。

感謝の意を表すると共に、今後何か手助けできることがあったら恩返しをしたいと思う。


 : : : : : :


これからドライバーズミーティングということで事務所前に集まるのだが・・・

ぽつり、と冷たい感触が・・・


まさかぁ、これぐらいだったらすぐ止むよなぁ・・・

しかし、その冷たい感触はだんだんと大きくなり、路面に黒い点が見えるレベルに。

さらにしばらくすると、その感触は音を立てるまでの強さになってきた!


『嘘だろ!!』

思い出す。一週間前からずっと週間予報をチェックしてきた。この日の降水確率は午後から50%~60%程度で推移してきて、、、ついに今朝の予報で、降水確立は60%と確定していたのです。


雨だ・・・

ドライで、レギュレーションをクリアしたマシンで、29.87。

そのとき持っていた自信が急激に離れていくのを感じた。

コース上の路面が気がかりでドラミも満足に聞くことが出来ない。

早くタイトラを!!・・・そのときの私はそんな気持ちだけでした。


走行前の準備に大忙しのところ。

みんなタイヤ選択にアタマを悩ませています。

私はというと、『レインタイヤレンタルします!!』

宣言をしたものの、タイトラでは使う気はさらさら無かった。


内心は不安で仕方が無かったが、チームメイトであり、

SSクラスに参戦する大先輩の高橋さんが教えて下さったのだ。

『今コマーの走りを見てる感じだと、まだまだドライの方が速いよ!!』(ありがとうございます!!)


コマーのタイムトライアルが終わって、ジュニアのタイムトライアルが行われている。

私の参戦する「S-フレッシュマンクラス」はすぐあとのセッション!!

もうタイヤを交換している暇は無い。周りを見てみても、みんなドライだし・・・

これならかえって安心できるかな??


とは言うものの、コース上へマシンを運んでいる途中、

思った以上に黒く濁った色に変わっている路面を見て、やっぱり私は何か嫌な物を感じたのでした。

(続きます!)