このレースで私に許された1スティントの最大走行時間は39.6分。
3時間のレース、2時間20分を消化したところで今回の私の出走チーム、”ガレC 保護者と高校生組”のマシンにピットサインが出ます。
チェッカーへ向けた最終スティント、零式はフィニッシュドライバーとしてステアリングを握ります。
アウトアップを終えてアタックに入る。
1周目。36.1。まずまず。
路面も出来上がっているしタイヤもまだまだ全然大丈夫。
そのまま慎重に周回を重ねていくと、記録されるタイムは36.13、36.16と、コンマ1以内の安定したもの。
これはノれてるかも・・・?
GT1クラスを抜かせても36秒台には入れられるぐらい。
そこからはどんどん調子が出てきて、
走行開始10分後ぐらいには35秒台も記録するハイペースになっていきます。
アルファノのモニターを見ながらの走行です。
35.90、35.85。
35秒台が連発出来ています。
前の順位のクルマがどのぐらい前にいるのかとかはわからないけど、このペースでいけばポジションアップも狙えるんじゃ・・・!?
そう思って私はプッシュを続けていました。
しかし。3コーナー(ヘアピン)を曲がりきったところで毎ラップ後方を確認するのですが、
私とまったく同じペースで走っているっぽいクルマがいるのです。
それどころか、GT1クラスのクルマを抜かせるタイミングになると確実に差が縮まってくる!!
これはまずいな・・・
そう思っていたところでピットからサインが飛びました!
『残り10分!!!』
残り10分。あのクルマから逃げ切る事が出来るかな・・・??
前方にも同じクラスのマシンがウジャウジャ固まっています!
ロスの無い走りをしなくてはなりません・・・
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このレース終盤はGT2クラスのほとんどのマシンが、偶然にも数珠繋ぎになっていたようで圧巻だったそうです。
後ろのクルマにもピッタリと付かれ、前の集団ともほとんど差がありません!!
ギリギリのブロックラインをとりながら、牽制の走りですが一気にポジションが変わるときがくればそれは一触即発でしょう。
そのときに混乱が起これば、何とか私も前に出られるかも知れない。
『残り1分!!!』
これはチャンス?・・・とも思えるシーンが来たのはそのときでした。
ヘアピンで1台、抜きに掛かろうとインに飛び込んだクルマがおり、失速!
一気に隊列が崩れます!
私の前のクルマもあおりを喰らい、その隙をついて私も最終コーナーをアウトから並びかけ、ホームストレートを駆け抜けます。
『FINAL LAP!!』
これなら1コーナーに入る頃にはスピードが十分乗って、最終コーナーをインから立ち上がるよりはマシなはず!!
しかし抜けない!
サイドバイサイドのまま1コーナー。きついRのヘアピンも抜けていったん後ろに下がります。
しかし相手も立ち上がりが鈍く、4コーナー手前で再びインに並びかけます。
駄目だ。抜けません。
しかし諦めない。最終コーナーも相手は進入・立ち上がりともに鈍くて、ホームストレートの伸びの差でぐんぐん差が詰まります!
が、抜くには至りません。
零式、人生初のカート耐久レース、チームのみんなで戦った3時間にここでピリオドです。
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■ : 最終結果 : ■
・サーキット秋ヶ瀬 スポーツカート耐久シリーズ 第2戦
GT2クラス ガレC保護者と高校生組
リザルト : 5位/全7台中
CarNo.4 281LAPS/+6Laps Delay
ファステストラップ : 35.749/3位(私のタイムでした!!いつ出したんだろう。)
本当に素晴らしい経験になりました・・・
私にガレージCを紹介してくれた、秋ヶ瀬スタッフの川田さんはもちろんのこと、
岡田さんをはじめAKMTさん、うえださん、ちあきさんなどなど他にも関わった皆さんには、
このようなレースに出場出来るチャンスを与えて頂けた事に本当に感謝しています。
レース後のBBQにも参加させて貰いましたが楽しませて貰いました。
遅れましたがここで感謝の言葉を送らせて頂きます。
お疲れ様でした。そして本当に有難うございました!
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そして話は10/12日へ・・・
2年ぶり、そしてはじめての本格的なレースに出る事ができたということに、
感動と余韻に浸りつつ・・・(このとき既にレースから1週間以上経過しています!!汗)
9月もそろそろ終ろうかという時、ふとガレージCのBBSを見ていると
10月の耐久レース参加者を募集しているのが目に留まりました。
ああ、これって確かあのオートスポーツ主催のビッグなイベントなんだよなー。
流石に雑誌に載せてもらうのは期待できないけど、
台数は多くなって盛り上がるんだろうな・・・
これは出たいなあ!
そんな甘い考えが頭をよぎります。
だって冷静に考えてみれば、まだ(もう、かもしれない)
16歳でレンタルカートしか知らない高校生が、
今回は秋ヶ瀬のスタッフさんの薦めで
レースに出してもらえたようなものだと思うし・・・
第一、まだ正式なチーム員になってるわけでは無いんだし!(汗)
(一回レースに出してもらったという事だけで、
2回目の出場もお願いするのはちょっと図々しいのでは・・・)
しかし私は結局、ガレCスタッフであるおかださんに、
お願いのメールを送ってしまうのでありました・・・
(さらにさらに続きます)