自分がSNSトラブルに巻き込まれるとは…
ぶっちゃけこーいうの他人事かと思ってましたが、まさかの事態。いやはや相当メンドー臭かったですハイ。
そんな鬱陶しい時になぜかチョイスしたのが本作『マダム・ウェブ』。評判はご存知の方も多いと思いますか、そうとう酷い。
まあどんなもんなんか。「さあ…楽しませてくれよ!!(多分ムリ)」
(2024年公開 上映時間 1時間56分 監督 S・J・クラークソン)
ストーリー
2003年のニューヨーク。救急救命士として働くキャシー・ウェブ(後のマダムウェブ)は、大事故に巻き込まれた以降、デジャブのような奇妙な体験を重ねていたが、偶然にも出会った3人の少女たちが、黒いマスクの男に殺されるビジョンを見てしまう。
それが未来に起きる出来事だと確信したキャシーは、少女たちを助けようとするが...
感想
や~は~り評判通り。まさにthe駄作。
劇場で観た人はマジヤバかったでしょ。正直「しょっぱい」の一言で事足りますが、とりあえず気になった点を並べると...
①大スクリーン映えする見せ場を何故か抜く
前半、主人公が救急車で爆走...のハズがあまりにサラッと終わったところからヤバいと思いましたが、車が橋から落ちるまでのシークエンス、大火災現場といった大画面ならではの見せ場がことごとく淡白orカット。マーベル劇場映画なのに、レンタルビデオの片隅に置いてある低予算作品かのような塩梅。
②敵キャラのショッパさ&適当描写
本作は主人公サイトに迎撃能力(銃火器、スーパーパワーetc)がなく、恐怖の対象であるヴィランから逃げ回るプロットなのですが、コイツがそもそも怖くない。というか、強いんだか弱いんだかも分からない。
超スピードの描写満載なのに、主人公サイトと絡むと普通の人間としか思えないもっさりさ。相当な怪力のはずが、女性の細首を延々と握り続けたり、吹っ飛ばされた少女たちがノーダメージでピンピンともうマジで適当。
見た目も地味だし、コイツさえ魅力的に描けてりゃ、まだ救いがあったのにね。
③主人公の行動がハチャメチャ
予知能力以外にほぼ取り柄のないスーパーヒーロー誕生映画であれば、地に足の着いた描写、常識的に納得できる展開が必要でしょう。ところが、主人公のキャシーの行動がもう何が何だか。
敵から逃げるためタクシー盗んで逃走。ここまではいいとしても、その車を終盤まで延々乗り続けるという摩訶不思議。途中でナンバープレートを外すも、そんな車であちこち走り回るなんてありえないだろう、フツー!!
しかも、敵から逃げ回っているエキサイティング(であるべき)終盤で、守るべき少女たちを残して単身ペルーに行くとか、とてもマトモな映画とは思えない謎展開。
他にも三人少女の描写が薄すぎて、キャシーとの中を深めていくエモーショナルな展開にまったく気持ちが乗らない等、とにかく褒めどころがみつからない本作。
ただ聞いたところによると、上層部の現場介入が甚だしく、脚本・スタッフは相当苦労した模様。
そう考えれば明らかにクズ作品と分かっている本作『マダムウェブ』を作り続けざるを得なかった彼らの心中は、相当キツかったのではないでしょうか。
でも『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』はこれを下回る酷評だとか...
満足度 20点