放送開始から早くも一か月。令和ライダー第5作目『仮面ライダーガッチャード

 

本来であれば、作品評価は時期尚早。ハネムーン期間のこのタイミングに批評するのは如何なものかとも思ったのですが...

 

しかし、一ライダーファンとして、もう言わずにはいられない。

 

これマジでヤバいと思うんですけどぉ!!

 

 

 

  ストーリー

 

錬金術により生み出された、101体の人口生命体ケミーが解放された。

 

高校2年生の一ノ瀬宝太郎は、成り行きで九堂風雅からガッチャードライバーを与えられ、「世界を守ってほしい」とケミーの回収を託される。

 

一ノ瀬は仮面ライダーガッチャードとなり「全てのケミーと友達になって大錬金術師になる」という目標を抱くことなる。

 

  感想

 

まず気になったのが既視感。目に入るもの全て、何処かで見たことあるものばかり。

 

2種類の属性で変身はダブル。マルガムはオーズのヤミー。ライバルキャラ黒鋼スパナはキバの名護さん。錬金術はウィザードぽいし(しかも指輪)1話のSLは電ライナー。敵の三姉妹はブラックのゴルゴムetc。

 

とにかく映像・設定に新鮮さワクワク感が皆無。これって新番組ですよね??

 

そして、肝心かなめの主人公である一ノ瀬宝太郎。彼の行動・言動がこれまたノレない!!

 

全部のケミーと友達になるという彼のアツい信念。それが形成されるプロセスがほとんど無いので、なぜにそこまでの気持ちになったんだがワケワカメなんです、ハイ。

 

なので、彼がそのフレーズを繰り出すたびに、観ているこちらはどっちらけ。これがヒロインの九堂りんね(幼少期から錬金術の英才教育)だったらまだ腑に落ちますが錬金術と無関係の生活を送っていた彼が、なぜにそんな使命感に駆られるのか。完全に作り手都合としか思えません。

 

 

            オープニングがスゲーカワイイ

 

また話のバックボーンである錬金術も、全くもって説明不足。どーいうロジックで生成されるのか、どんな歴史があったのか何一つ語られないため、もはやただの魔法。ここをしっかり描写してくれないと、薄っぺらい話にみえてしまうんですけどね。

 

そして各エビソードがとにかく平凡。それに加え本日放送(10月1日)の第5話の幼稚さ加減といったらもう...(絶句)。

 

2023年現在。映像コンテンツは大量に溢れかえり、観たいものすべて観る時間などありません。

 

そんな忙しい、目の肥えた視聴者相手に、こんな不味いお子様ランチ作品を出すって、いったいどーいう感覚なんですかってハナシです。

 

翻って同じニチアサの戦隊シリーズ。近年は『機界戦隊ゼンカイジャー』『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』と斬新な作品を連発。

 

 

 

 

そして現在放送中の『王様戦隊キングオージャー』。格段にレベルの上がったCG描写による世界観の構築、魅力的なキャラクター。そして大人の胸にもズシンと響くシリアスなエピソードの数々(ジェラミーの覚悟に咽び泣きましたよ、オジサン)。もう本気で面白い!!

 

戦隊シリーズはマンネリを打破しようとする、強烈な危機感が感じられるのに、この温度差はなんなんだよ『ガッチャード』。

 

何故に「仮面ライダー」というコンテンツは、長きに渡り人気があるのか。

 

それは放送当時だけでなく、年齢を重ねて見返しても、それに耐えられる内容であったからこそ。

 

本作はマーケティングで収集した子供ウケしそうな要素を、ただただカタチにしたようにしか思えない。幼稚で退屈。

 

今だけよければいい。オモチャが売れさえすればいい。そんな志の低さが垣間見れるんです、自分としては。

 

果たしていまの子供たちが大人になったとき、本作を観直すことが出来るのか。

 

いまの段階で、これはかなり難しいと言わざるを得ません。

 

『仮面ライダーガッチャード』が仮面ライダー最後の作品にならないよう、現プロデューサー陣には猛省してもらいたいものです。

 

マジで!!

 

 

ココから加速度的に面白くなったらスマン。

 

 

満足度 30点