割り算のあまりは3m、それとも0.3m 

あなたは、説明できますか?


3mと0.3m、簡単にいうけれど、cmに直したら、

300cmと30cm では、270cm のちがいがあります。

しかし、ミスする人が多いのも事実です。


では、まちがいをしてしまうその"ヒミツ"を探ることにしましょう。


(問) 6.3mのひもを1.5mずつ切ってアクセサリーを作ります。
1.5mのひもが何本切り取れて、何m余るでしょう。


小学校5年生の算数の問題です。

ゼロ先生:「見通しを立てようか?何算になるかなぁ?」

つばさ:「割り算 」
あおい:「式は、6.3m ÷ 1.5m 」

ゼロ先生:「およそ何本?」
つばさ:「約6mと考えて、4本かな?」
あおい:「つばさ君、すごいね」

ゼロ先生:「では、あまりは、どうなりますか?」

つばさ:「4本取れて、3m余るよ」
あおい:「4本取れて0.3m余るよ」


さて、正しいのは、どちらでしょう?
また、なぜ間違ったのでしょうか?
あなたは分かりますか?


thinking time




ゼロ先生:「ふたりの筆算をみてみよう」


〈 つばさの筆算 〉
{10B7F9BC-56F5-45AE-BFBD-E41D562EBC5C}


つばさ君は、あまり3m。


あおいさんは、どんな筆算をしたの?

〈 あおいの筆算 〉
{5C20004E-6A0B-4AF4-865E-BF593320D38F}


あおいさんは、あまり0.3m。


ゼロ先生:「ふたりとも似てるけれど、ちがうね。

つばさ:「あまりがちがいます」

ゼロ先生:「では、どうして、あまりがちがったのだろうね?
正しいのは、どちらだろうね?
確かめる方法は、ないかな」


あおい:「整数の割り算の時に、『確かめ算』を習ったのよね」
つばさ:「そう、それだよ」
あおい「確か、割る数 × 商 + あまり = 割られる数
という、確かめ算をやったよね」
つばさ:「やった、やった。これで確かめれば大丈夫だね」

ゼロ先生:「では、ふたりのやり方を『確かめ算』でやってみるね」

〈 あまりが 3 の時 〉つばさ
1.5 × 4 + 3 = 6 + 3 = 9

〈 あまりが0.3の時 〉あおい
1.5 × 4 + 0.3 = 6 + 0.3 = 6.3

これで分かったようですね。
正しい答えは、「4本取れて0.3 mあまる」です。


では、どうして、こんなまちがいをしたのでしょうか?
その原因を探ってみましょう。


ゼロ先生:「3と0.3 、筆算のどこがちがうかな?」

あおい:「0.3には、小数点があるけれど、3にはない」
ゼロ先生:「では、筆算をやった時、なぜ、あまり3としたのだろね?」


ゼロ先生:「ふたりの筆算のちがいをよーく見てみよう」

{D4174D5F-01C1-46D4-8ABC-B1508AB10A2B}


つばさ:「あー、分かった!割られる数のもとの小数点を下におろすのを忘れたんだ。
あおいさんは、もとの小数点を下におろしたから、0.3。
しかし、ぼくはおろさなかったから、3」

あおい:「 原因は、割られる数のもとの小数点だったんだね」


では、図をかいてイメージしてみよう。

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つばさ:「 もう答えが出てるよ。4あまりあ0.3 」
あおい:「 なあんだ。最初から、図を使えば良かったんだね 」


(まとめ)
あまりの小数点は、割られる数のもとの
小数点にそろえてうつ。


では、今日の算数タイムは、これで終わりです。 
次回の算数タイムをお楽しみにしてください。