【新日本ファクトチェックセンター】
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さて、今回は久し振りに米国大統領選挙関連とColabo関連の話を。

翔子「当ブログの記事自体が結構久し振り、という噂も…」

うっさいわ。
年度末でこっちも最近は色々と忙しかったんだよ。



■米NY州の民事詐欺訴訟が迷走しまくり

まずは米国大統領選挙関連から。

トランプが抱える大きな(金額的には最大規模の)民事訴訟の一つに「米NY州の民事詐欺訴訟」があった訳だが、その件で今回大きな進展があったので考察したい。

まずは以下のCNN記事を。


米NY州の民事詐欺訴訟、トランプ氏の保証金減額
2024.03.26  CNN

 

>民事訴訟でニューヨーク州地裁が巨額の支払いを命じた問題で、同州の控訴裁判所は25日、控訴に必要な保証金を1億7500万ドル(約265億円)に減額する判断を下した。当初は4億6400万ドルの支払い命令が出ていた。


尚、当ブログでこの訴訟の件を取り上げるのは今回が初ではない。

これは当ブログの「その123」で既に『「ニューヨーク詐欺事件」はわりとヤバい問題?の予感』と書いていた、あの件である。

 


真琴「これはNY州のレティーシャ・ジェームズ州司法長官やエンゴロン判事らによる不当なでっち上げ訴訟ではないか?と噂されている案件ですね」

うむ。
他はともかく、この訴訟についてだけはワイは「ほぼ完全にトランプ側の主張を支持」のスタンスである。
イデオロギー云々に関係なく、まともなビジネスマンなら、NY州のこんな狂った判決は普通、到底支持できないだろう。

翔子「いわゆる【司法の武器化】の代表格の案件ですよね」

うむ。そして「ヤバい問題?」とワイが危惧していた通り、本件でNY州側はだいぶ迷走して混迷の度合いを深めているようで。



■数日前までの報道内容

で、この訴訟案件について、数日前までメディアは以下のような報道をしていた。上記と同じCNNの記事でも。


米NY州の民事詐欺訴訟、保証金納付の期限迫る トランプ氏はパニック状態と情報筋
2024.03.21 CNN

 


>控訴に必要な巨額の保証金を納める期限が迫る中、トランプ氏がパニック状態に陥っていることが21日までに分かった。同氏の考えに詳しい多くの情報筋が明らかにした。


尚、はっきり言うが、米国CNNは「ポンコツメディア」である。日本のそのへんのポンコツメディア(TBSや朝日新聞等)と質的には大差はないお粗末な低レベル。

なので、この記事で「多くの情報筋が明らかにした」ということになっている「トランプ氏がパニック状態に陥っていることが21日までに分かった」という情報は、おそらく眉唾(CNN記者の願望?印象操作?)だと考えた方がいいだろう。

が、その点を差し引いても「4億6400万ドル(約681億円)の保証金をトランプが3月25日までに支払わなければ、不動産などの資産が差し押さえられる見込み」だった、という点は事実と言っていいだろう。

【1】
・トランプが控訴するために必要な保証金の額は「4億6400万ドル(約681億円)」
・納付期限は3月25日

これが数日前までの内容だった。ところがNY州高裁が突然命令を翻し。



■今はどうなったかというと

【2】
・トランプが控訴するために必要な保証金の額は「1億7500万ドル(約263億円)」
・納付期限は10日間延長(4月4日?)

という内容にすり変わっている。

真琴「いや突然、あまりにも変わり過ぎでしょ?! 金額は1/3くらい? これ一体どういう理屈なんですか?」

ワカラン。NY州側からは本件で「何故、内容が【1】→【2】に突然豹変したのか?」についての合理的な説明はまだ一切ない模様。

相変わらず「本件でNY州のやってることはメチャクチャである」としか言いようがない。

翔子「司法の命令がこんなテキトーでいいかげんなやり方?で、いいのでしょうか?」

いいわけがないだろう、と当然に思われるのだが。


ここでもし【1】が本来は正しい命令である(保証金は4億6400万ドルが妥当)と仮定するならば。

今回NY州高裁が突然命令を翻し、理由も一切説明せずにいきなり保証金を大幅減額し、納付期限も勝手に10日間延長したことになる。

真琴「意味わかりません。これ完全に(エンゴロン判事ら?による)『司法の私物化』じゃないですか!」

そうなるよな。熱烈な「反トランプ派」からすると「NY州高裁は何、勝手に保証金減額しとんねん!」と怒り心頭なのではないだろうか?



一方で、もし【2】が本来は正しい命令である(保証金は1億7500万ドルが妥当)と仮定するならば。

当然だが「では【1】の命令(保証金は4億6400万ドル)」は一体何だったのか?」ということになる。

NY州高裁はトランプに対し、本来の妥当な保証金額の3倍近い巨額の保証金を不当にふっかけていたということ?

翔子「それはそれでやっぱり、これ完全に(エンゴロン判事ら?による)『司法の私物化』じゃないですか!」

もしこの「不当な巨額の保証金【1】命令」の時点でトランプが無理してでも支払っていたり、差し押さえを実施していたら、NY州高裁は一個人に対し、不当な巨額の保証金をふっかけたり不当な差し押さえを実施していた、巨大疑獄事件になっていたやもしれん。


つまり、NY州高裁の命令が今回【1】→【2】に理由もなく突然豹変した時点で、「本件は完全に迷走」と言えるのではないだろうか?



■NY州高裁は何故こんな命令の突然豹変を実施したのか?考察

本件についてマスメディアの報道は多々されているが、「今回、何故?」というような理由や深堀りの考察記事はまだほとんど見られない印象。

「一体何なのコレは?誰か説明してよ!」とモヤモヤしている人も少なからずいるのではないだろうか?

ワイもまだ確定的なことまでは言えないが、一つの仮説はあるので考察したい。

まず、本件が実質的には「レティーシャ・ジェームズNY州司法長官やエンゴロン判事らの共謀による不当なでっち上げ訴訟」である可能性は既に極めて高い。これをこの仮説の前提として。

ジェームズNY州司法長官(検事総長)は、3月25日時点でも「トランプの資産の差し押さえ実施」をする気マンマンだったように見える。検察・行政サイドは最後まで「イケイケ」だったということ。

一方で、NY州のエンゴロン判事達(司法サイド)は、少し前まではイケイケドンドンで強気な発言をしていたが、「ここに来てビビって、日和った」ように見える。

真琴「どういうことでしょうか?」

一つには、本訴訟についてのNY州への米国民の批判の声がかなり高まっていたということ。
一つには、NY州がこのままイケイケで資産差し押さえ等に突っ走ると、NY州のエンゴロン判事達には憲法違反や法令違反で有罪判決が出る可能性すらあったと思われること。

具体的に言えば、たとえばアメリカ合衆国憲法修正第8条。内容は以下である。


【 [残酷で異常な刑罰の禁止] [1791 年成立] 過大な額の保釈金を要求し、過大な罰金を科し、または残酷で異常な刑罰を科してはならない。 】


翔子「米国では『過大な額の保釈金を要求』『過大な罰金を科す』のは憲法違反に該当するのですね」

うむ。本訴訟はNY州内の判決についてはエンゴロン判事らが私物化して好きにできても、トランプ側が控訴して連邦最高裁の司法判断を仰ぐ形になれば状況は一変する訳で。

本訴訟はどう考えても「NY州の判決が異常で狂っている」内容なので、連邦最高裁では「トランプ無罪」になる可能性も高いだろうし、無罪にはならなかったケースでも、罰金の額は大幅減額(おそらく百分の1以下)になるだろう。

そうなればNY州の判事がいくらキーキー騒いでも連邦最高裁の判決は覆せない。

それどころか、どう見ても『過大な額の保釈金を要求』等に該当しそうな巨額の命令だったので、むしろトランプ側から訴えられればNY州のエンゴロン判事達こそが前述の憲法違反等で有罪とかにすらなりかねない状況になってきていて。

「むしろ自分達こそが有罪となり責任を負わされる」ことのリスクを考えた時に、エンゴロン判事達は米国民のあまりトランプ人気に「ビビって、日和った」。

その結果が今回の「突然の保証金大幅減額」ということである、と。

真琴「なるほど。確かにその仮説ならば辻褄が合いますね」

ま、まだあくまで仮説の一つだがな。



■暇空茜氏、国家賠償請求訴訟で東京都に勝訴

もう一つ。Colabo関連で良いニュースがあった。

<#テレビが絶対に報道しないニュース>【速報】 暇空茜氏、国家賠償請求訴訟で東京都に勝訴

 


翔子「暇空茜氏が東京都に勝訴したのですね^^」

うむ。

Colabo関連の訴訟で、ファンネル相手の名誉毀損とかの枝葉末節の訴訟はこれまでも幾つかあったが、「本丸はあくまでも東京都相手の住民訴訟」なのは自明であって。

そして、暇空茜氏が東京都を相手にした訴訟は今回の訴訟が初だった(初戦)訳で。

結果は「ほぼ完勝」と言っていい内容だろう。

 

 

>「訴訟費用は10分の1原告」が負担というのは、ざっくりいうと、原告が10分の1敗訴(10分の9勝訴)ということです。

 

尚、本件の原告が暇空茜氏である。

国賠訴訟というのは一般に「ほぼ勝てない」と言われるほどハードルの高い訴訟なのだが、その初戦から暇空茜氏がきっちり大勝できたのは「幸先が良い」と言っていいだろう。

真琴「おめでとうございます!」