【新日本ファクトチェックセンター】
引き続きColabo関連で考察を進めたい。
■「都民ファーストの会」の幹事長である尾島紘平氏のツイートについて
colaboの件。所管の福祉保健局としては、直ちに契約要件に抵触するものではないが、一部、不適切な処理が認められ、指導を行ったとのこと。住民監査請求も出ているので、この後は独立機関「監査委員会」にて本格的な調査が行われます。また、国の「会計検査院」の検査も入ります。また経過報告します。
— おじま紘平(東京都議会議員・練馬区) (@ojimakohei) December 17, 2022
>colaboの件。所管の福祉保健局としては、直ちに契約要件に抵触するものではないが、一部、不適切な処理が認められ、指導を行ったとのこと。住民監査請求も出ているので、この後は独立機関「監査委員会」にて本格的な調査が行われます。また、国の「会計検査院」の検査も入ります。
上記は「都民ファーストの会」の幹事長である尾島紘平氏の、12月17日のツイートである。
要点としては以下の3点。
①東京都の福祉保健局は「(colaboの件で)一部、不適切な処理が認められ、指導を行った」と言っている模様。
②この後は(東京都の)独立機関「監査委員会」にて本格的な調査が行われる
③(本件は)国の「会計検査院」の検査も入る
上記点は特に証拠等は提示されていない「尾島氏がそう言っているだけ」ではあるものの、「都民ファーストの会の幹事長」が明言している以上、それなりの信憑性はあると考えるべきだろう。
もし上記が「真っ赤なウソでした」となったら、それこそ「議員辞職級の酷いデマ、都民ファーストの会側の大責任問題」になる訳で。
「そこまでして彼が上記点で嘘をつくような動機も特に見当たりませんし」
なので「上記ツイートは嘘は言ってない」という前提で、一つずつ考察したい。
■①について
今回、行政(都)側が、「一部、不適切な処理が認められ、指導を行った」と正式に認めた模様。
これまでは議員のツイート等では「まだ調査中だが今のところ不正は見つかっていない」的なのが多かった気がするが、「不適切な処理と認めた」「都がcolabo側に本件で指導を行った」ということであれば以前に比べ「だいぶ風向きが変わってきた」ような印象を受ける。
「とはいえ、都側の口ぶりにはまだだいぶ手ぬるい(日和った)感じは残ってますね」
ちなみに12月7日時点でColabo公式ツイートはこう断言していた。
Colaboの会計には一切やましいことはありません。連日、多くの方からご心配と応援のお声を頂きありがとうございます。いまだ誹謗中傷が続いていますので、弁護団と相談し、補足説明3を公表致します。
— Colabo*Tsubomi Cafe (@colabo_official) December 7, 2022
こちらからご覧ください。https://t.co/RUxS81SNBH
>Colaboの会計には一切やましいことはありません。
ふぅ。
少なくとも行政(都)側が「不適切な処理を認めた」のであれば、それは「会計上のやましいこと」なのではないかと思われるのだが。
「Colabo側は今も相変わらず『自己無謬主義』全開ですが、『証拠(領収書等)も提示せずただ強弁のみ一辺倒』では『もはやほぼ誰も信じない』レベルになっているような」
■②について
独立機関「監査委員会」にて本格的な調査が実施、とある。
詳細まで言及されていないのでやや不明瞭だが、これはおそらく暇空氏らが請求した「住民監査」のことだと思われる。
「やはり『暇空氏の住民監査請求が通って監査実施することになった』というのは事実だったと?」
おそらくな。
尚、「請求から60日以内に監査を行う」のが義務付けられており、当該住民監査請求を実施したのが11月上旬頃?だと思われるので、年内か遅くとも1月上旬くらいまでにはこの住民監査の結果が出るはず。
「訴訟とかよりずっと先に結果が出るのですね」
■③について
尾島氏のツイートで最注目なのはこの件だろうか。
『(本件は)国の「会計検査院」の検査も入る』というのはこれまで知らされていなかった新情報のはずである。
「会計検査院ってどのようなものでしょうか?」
詳細はウィキペディアでも見てもらうとして。『憲法で保証された独立の機関』で、『国が補助金等の財政援助を与えているものの会計などの検査を行う機関』ということ。
「その『検査』にはどの程度の強制力があるのでしょうか?」
会計検査院法をチェックしてみると。
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=322AC0000000073
>第二十五条 会計検査院は、常時又は臨時に職員を派遣して、実地の検査をすることができる。この場合において、実地の検査を受けるものは、これに応じなければならない。
>第二十六条 会計検査院は、検査上の必要により検査を受けるものに帳簿、書類その他の資料若しくは報告の提出を求め、又は関係者に質問し若しくは出頭を求めることができる。この場合において、帳簿、書類その他の資料若しくは報告の提出の求めを受け、又は質問され若しくは出頭の求めを受けたものは、これに応じなければならない。
「会計検査院の検査を受けるものは、これ(検査・提出・出頭)に応じなければならない」という「強制力を持った組織」だということ。
今までのColabo側の言い分みたいな「領収書は保管してますがあなた達への提示義務はないので提示は拒否します!」みたいな言い訳は通じない相手だと言えよう。
「実際の検査のイメージがあまりよくわかりませんが」
行政からの事業委託での『委託費から不正な支払』『委託事業の目的外の用途に使用』の例としては、たとえば以下のような物がある。
上記例を見ても、Colaboについて暇空氏や文春らが疑義を提示している内容と非常に良く似た同様?のケースで、会計検査院はバリバリに『委託費から不正な支払』『委託事業の目的外の用途に使用』を指摘しまくっているように見える。これは「後ろ暗い点のある連中」にとってはかなりの強敵ではないかと思われ。
「これは都の監査とかよりは期待できそうな感じですね」
最近、都側の姿勢がわりと変化してきている(上記①も)ように見える理由も、「文春砲」とこの「会計検査院」の件が理由ではないだろうか。
実際、前述の尾島紘平氏は本日、他にもこんなツイートをしている。
なお、都民ファーストの会所属議員の本事業への関与・介入は認められませんでした。また、開示請求に伴う「のり弁」についてもご指摘がありましたが、シェルター(DV被害者の緊急避難場所)の位置が特定される可能性がある記述など、センシティブな情報については非開示とのことです。ご理解ください。
— おじま紘平(東京都議会議員・練馬区) (@ojimakohei) December 17, 2022
>なお、都民ファーストの会所属議員の本事業への関与・介入は認められませんでした。また、開示請求に伴う「のり弁」についてもご指摘がありましたが、シェルター(DV被害者の緊急避難場所)の位置が特定される可能性がある記述など、センシティブな情報については非開示とのことです。ご理解ください。
あの酷すぎる「のり弁」の言い訳としてはかなり苦しい釈明(定款等大半の資料をのり弁とした理由としてシェルター位置云々は全く関係なさそう)ではある。
が、ともかく「都民ファーストの会はColaboとグルじゃないですよ!我々は別にColaboを擁護なんてしてませんよ!」という彼の必死な意思表示である点はこのツイートからも伝わってくる。
「都民ファーストの会や東京都側はもう『泥舟から逃げ出す』ことを最優先し始めた?」
そんな感じに見えるな。