さて、前回は「5月の月号チケット」に触れたが、そもそも
「月号チケットって何?」という人もいるかもしれない。

今回はそのへんについて解説する。まずは関連する事前知識から。
業界の歴史から説明するのでちょっと長くなるかも。

■「コンプガチャ」というガチャゲーの黒歴史

「コンプリートガチャ」という言葉を聞いたことがあるだろうか?

その1でも触れたが「かつてガチャで主流となっていた、阿漕なアイテム課金の仕組み」
である。SSR等のレアアイテムの排出率を伏せたまま「カード合わせ」の仕組みで
ユーザに延々とガチャを引かせ続ける、欺瞞性の強い手法であった。

詳細はググって貰うとして割愛するが、大きな社会問題となり苦情が多数寄せられ、
2012年に日本の消費者庁が「コンプガチャは違法(の可能性)」と公式表明した件は
業界を激震させた。当時のソシャゲ(ガチャゲ)関連会社の株は軒並み急降下し、
業界は阿鼻叫喚の地獄絵図になったといっても過言ではない。


グリーやDeNAといった当時のソシャゲ大手は軒並みコンプガチャの終了を宣言し、
ガチャゲー業界はこれを大きな転換点として「透明化」「青天井の低減」「健全化」
「ユーザ重視」の方向に(一応)進むことになる。

「青天井」とは「青空」を指す単語であり、ギャンブルや株等で「上限設定がなく
際限なく何処までも値が上がり続ける」状態を指す。コンプガチャで「そんなつもりは
なかったのに1アイテムに100万円以上も課金してしまった」みたいなのが青天井。


■透明化=排出率表記の事実上の義務化

健全化の柱の一つは透明化。ガチャゲーの場合は「ランダム型有料アイテムの排出率
を数字で開示する」というもの。

VVで言えば「トレンドコーデガチャ」等の右上「ガチャ詳細」ボタン押下で
「レアリティ別出現率」が数字で説明される頁が出るはず。これが排出率表記。


■「天井」という仕組み

もう一つの柱は「青天井の低減」。「青天井」の対義語的な単語として「天井」という
概念がガチャゲーに産まれたのが比較的最近の動き。

ガチャにおける「天井」は、概ね「該当ガチャを一定量利用すれば、排出率とは関係なく
100%確実にそれらのキャラやレアアイテムを入手できる」という上限値設定を指す。

VVで言えば新キャラガチャで200連(有償石10万石)回してもSSRが引けなかった
としても、それでスターコインが200枚溜まるので、そこまでの投資だけで確定でその
SSR水着&新キャラが入手可能、という仕組みがある。その仕組みを指して
「新キャラガチャの天井は200連」などと言ったりする。

ななみ初登場時で言えばコレ。「ななみスター」が上記スターコインに該当する
https://doax-venusvacation.jp/info/23178.html#star

有償石限定ではあるが、天井がある分、新キャラガチャは実はある意味良心的とも言える、
らしい…

アイコンあやね「らしい? 何よ、いつもは偉そうな癖に、なんだか煮え切らないわね」

うむ。
…実はワイは課金DTなので、VVで自分で新キャラのガチャを回したことはないんや…

アイコンカンナ「なんじゃ、オマエはDTじゃったのか!」


どどどどDTちゃうわ!

アイコンフィオナ「オーナー様?DTというのは一体どのような意味なのでしょうか?」


デビルトリガーの略に決まっているだろう。察しろ。

アイコンルナ「ちょっと何言ってるか分からないです…」



■「天井」やそれに類する「最低保障」「救済措置」の意義について

VVでは大半のガチャで排出率が開示されている。しかし排出率は所詮確率でしかない。

「排出率1.1%だから100連くらいでSSR引けるはず」などと皮算用してみても、
実際にガチャ回してみたら「500連回しても1枚もSSRが引けない爆死」みたいなの
は現実に起こり得る。

※「爆死」とは概ね「ガチャを大量に回してもSSRが一枚も当たらない大外れ状態」
 を指すネットスラング。ただしガチャ以外でも使われ、その場合は意味が異なる。

そうした「極端に引き運が悪いことによる爆死」に対して、以前のガチャゲーは
「引けるまで永遠にガチャ回し続けてね(ハート)」という冷たい対応が当然だった。

しかし前述のコンプガチャ事件もあり、酷い爆死でショックでゲーム辞めちゃうユーザ
などのケースもあったことから、「ガチャでの酷い爆死に対して最低保証や救済措置を
設ける」という動きがここ数年は多くのガチャゲーで散見される。
ある意味、ガチャゲー健全化の動きと言ってもいいだろう。

「天井」はその代表例だが、それ以外にも上記のような趣旨による救済措置が設定される
場合がある。

VVにおける「月号チケット」も、そうした「爆死に対する救済措置」の一種と言える。


■月号チケット(SSR確定ガチャチケット(○年○月号))とは

VVでは、「天井」は原則有償石限定であり、無償石(=無償Vストーン)で回せる
ガチャだけではこれまでのところ「天井」の仕組み自体はない。誠に残念ながら。

しかし、イベントミッションに「任意のガチャでVストーンを1万個使用する毎に、
SSR確定ガチャ補助券(○年○月号)をゲットできる」という救済ミッション的な物が
用意されている。この補助券を8枚集めれば「SSR確定ガチャチケット(○年○月号)」
と交換できる。この確定チケット(略して月号チケットとも呼ぶ)は、確定で
SSR水着が入手できる有り難いチケット。

VV017_01
↑でオレンジの枠で囲ったのが補助券ゲットのミッション


つまり無償石でも、累積で8万石分ガチャを回せば、仮にガチャでは爆死・全滅した
としてもSSR水着一着分のゲットは「確定」で得られるということ。

仮に物凄く運の悪い初心者がいてガチャで当初から全然SSRが当たらなくても、この
月号チケット等が「最低保証」的な歯止めとなって着実にSSR水着は増えていく。
そういう仕組みになっている。VV稼働初期にはなかった仕組みであり、
VVが以前よりもオーナーに優しくなっている要素の一つ。


この月号チケットで引けるSSR水着は毎月変わる固有のラインナップであり、元の
ガチャとは排出される水着が通常一致しない。そういう意味で「天井」とは言えないが、
「爆死に対する救済措置」という点では類似する要素と一応は言えるだろうか。

尚、別に爆死しなくても、石投資量が一定に達しさえすれば月号チケットは入手可能。
ただしこの月号チケット補助券が貰えるミッションは、無償石では月に16枚まで。

月号チケットの最近のラインナップについて、具体的に挙げると

2021年2月号
2021年2月号
 

2021年3月号
2021年3月月号

2021年4月号
2021年4月号改


2021年5月号
2021年5月月号

…上で「毎月変わるラインナップ」とは言ったが、例外的にずーっと同じ水着が
指定され続けてる娘がなんか右上の方に約一名いるようないないような…(笑)

アイコンつくし「…いじめ、カッコ悪い!」


いや別にワイのせいじゃないやろ。

つくしは無償落ちが1月中旬で、月号チケに参加したのは2021年2月から。
そしてこれまで4連続でレイズザセイルとか、運営はどんだけハムが好きなのか…