あまり長引かせてもあれなボリュームなので、さくっと終わらせましょう!
変なおっさんが夢くずをあさっているところからですw
「あの人は何をしているの?」
「時々いるのさ。夢を捨てきれないか、昔に見た夢を忘れられないか、そんな人が自分の捨てた夢を探しに。」
男は捜し続ける。積み重ねられた夢の中から、無くした自分の夢を。
少年は男に向かう。
なぜそんなにしてまでなくした物を探すのかと。
男は答える。
無くした物をとりもどすためだと
あのころの情熱を思い出したいだけだ。
少年はただ見つめている。彼のことを理解できないというように。
屑の山を掘り返しながら更に言う。
一番悲しいことは夢をあきらめることではなく、夢を捨てたことによって何事にも真剣に取り組めなくなった自分なのだと。
世間に絶望する。
すべてをあきらめる。
自分を裏切る。
夢は捨ててもそれだけはしてはいけないことだぞ少年。
男は朗らかに笑った。楽しそうだ。本当に無邪気な少年のように笑う。
少年は何も言わず男を手伝い始めた。
男も何も言わない。
ただ、忘れた何かを探す。
ここは夢という希望が捨てられる絶望の島。しかし、ここに訪れる人はみな、希望に溢れているという。
戻れない過去。
取り戻せない未来。
幾多のかなわぬ塵芥。
ここは夢屑の島。矛盾した二つの理が住まう場所。