ガーラ
「ウイルスを変えてやるということは、グランマスターとゼータさんそれぞれが、ウイルスに働きかけるということですか?
研究者が実験室で対象を物理的に操作するのと同じようなことですね。
遺伝子操作というのも、そういうことなんでしょうか?」
ゼロス
“銀河のやり方は知らないが、我々ゼロスのやり方は基本的に数、数式を動かすやり方だ。数も数式も特定の振動数と波形を持った生き物だからね。”
「ゼータ・ゼロスさんはどんな時でも数と数式を動かすのですね。宇宙とは数である、万物の根源は数であるとおっしゃっていました。
グランさまのやり方は、やっぱり『光』と関係あるのでしょうか?」
グランマスター
【ガーラさんの指摘は実に正鵠を射てます。我々銀河人は光のスペクトルを使って対象に働きかけるわけです。対象もそれぞれ固有の光を持っています。その光は人間の可視光線ではなくてもね。
ということで銀河の光が対象の光に干渉する形で対象の特性が変化するわけです。】
「ビームみたいな感じですね。レーザー光線が浮かんだりもしました。光の干渉波をもたらしてくださる。
こうやってみますと、地球で生きていても地上のエネルギーに影響されるだけではなく、銀河からの光線、ZERO世界からの数・数式の動きなどの影響を受けていることになります。
自分では自覚はあまりないですけれど。
悪霊からの悪波動は、気持ちがすっかり暗くなったり怒ってばかりいたりして、すごく分かり易いのですが、いい影響というのは指摘されないと、自分の感覚だけでは分かりにくいです。
守護霊のような存在が教えてくださるといいのですが。
でも前に『零銀同盟締結とコスモス建国』の時にグランさまは、ゼータさんの発言を信じようと信じまいとある意味無関係、とおっしゃっていました。
自分で変化を感じなさい、自分で変化を受け取りなさい、自分で変化を起こしなさいということなのでしょうか?」
【ある意味無関係とは、ある意味においては無関係だが、別の意味から見れば関係がある、ということです。受ける方が受けることに注意を向ければ、同じエネルギィをより多く吸収できるわけです。注意を向ける、ことですが、意識しすぎると人間のエゴの自力が入ってしまって却って宇宙からのエネルギーを阻止することにもなりかねないので、無心で注意を向けることが望ましい。無心と有心が融合する心境です。
これまでの世界は、徹頭徹尾有心、それもエゴの有心、の持ち主が、成功を収めてきました。ですがコスモス時代では零体の心がコスモスと共振する人が成功するように変わってきます。己のエゴの力づくで目的を達成しようとする者は成功できなくなってきます。社会構造の変化は一朝一夕では成らないので宇宙と地上では時間的誤差があるとしてもです。】
「有心と無心が融合する心境とは最高です。
今までの宗教・道徳時代では、自分がどう行動するかは、自分でも考えるのですが、神仏に伺ったり、自分と神の間に入る偽聖教者に指導されたり、社会道徳に照らしたりして、他人の押し付けに従うことが多かったのではないかと思います。
自分で直接神仏にお伺いを立ててそれから考えても、やはり自分以外の存在に導いてもらっていたのは、自分と神仏が二つに分かれていたことには変わりありませんでした。
Zeta ゼロスさんと、グランさまの人間に対する処置のやり方を見てますと、つくづく前と違うと思います。
お二人のサイドはどちらも、エネルギーを動かしているのです。人間に直接働きかけて指導しているのでは全然ないのです。
その結果は、人の側が有心と無心と両方で受け止めるのがベストなのですね。
それこそある意味、宇宙の根源と自分は直接の関係ではない、宇宙のエネルギー、数式、光線と自分自身との関係の問題なのだ、ということですね?」
【いや、個人と普遍が直接の関係に入ったことが、数や光の活動になるわけです。宗教時代では「霊験灼(あらた)か」とか言った現象です。今では「零験灼か」というべきでしょうが。】
ゼロス
“有心と無心だが、自我egoの者は無心にも有心にもなれないよ。自我の有心もゼロ人の有心とは全く違う。まして、自我人間には無心など毛ほどもない。”
「そうですねぇ。ゼロスさん。
グランさま、個人と普遍は直接の関係に入ったと言っていい、思っていいのですね。それはその方が嬉しいです。実感としてはまだはっきり捉えられませんが、段々分かってくると思います。」