CVポートが右鎖骨下付近に造設され、横向きに寝るとそれが飛び出しそうな気がして
いつも仰向けで寝るようになりました
年末に近づくにつれて病棟の患者さん達は次々と退院して行きます。
御用納めの日には患者さんの姿はほとんど無く、私含めて3~4人。
医療スタッフも数名で、病棟内も病院内もとても静かです。
年の暮れには買い物したい、お節の用意をしたい、掃除はそこそこで……、
M-1観たいし、紅白も観たい
そこで、副師長さんに、
「お願い、退院は諦めたから、テレビは好きなように観せてちょうだい」
と、懇願。すると、
「いいですよ、他の患者さんは帰ったから病室は個室状態ですよね。
好きなように観てもらって構わないですよ、内緒でね」
優しいーーー、ありがとう、と涙が出そうになりました
40㎎のプレドニンはかなり手強くて10分も寝られたらヨイかな、
今日は全部で1時間は寝られたかな、とグレードupした不眠の毎日。
シ~ンとした病棟の中、消灯後の暗闇には慣れたけれども
どうせ寝られないなら、テレビくらいは観たかった!
その切実さが伝わったのか、余りにも哀れに思えたのか……
この頃にはプレドニンにより痒みやヒリヒリ感は治まっていましたが
皮疹はしっかりと赤みとして両腕、顔、両足、腰回りに残りました。
副作用としては不眠、浮腫、脳内”シュンシュン”、血糖値上昇への不安、
情緒不安定、目の下のがっつりクマ、最悪な顔色、など。
嚥下機能は少々改善され、呂律も以前より回るようになっていました。
筋肉症状の改善はなかなか進まず、全身にしびれを感じます。
この頃は特にふくらはぎから太ももの外側、口の周辺がビリビリと。
痒いと云うよりも、しびれて感覚が薄いような気持ち悪さ。
アイスノンさえ5㎏の鉄アレイのように感じられ、足元はもちろんヨロヨロ
筋肉量は抜群に減ってしまっていた状態です
談話室に水をもらいに行くと、一人の女性患者さんがポツンと座っています。
どうやらこの人も退院させてもらえなかったんだろうな、気の毒に……
ぃゃ、彼女から見たら私も十分気の毒なんだろうな
この女性、後に親しくなりヤミトモ(病み友)となります。
罹患している病気の種類は異なりますが、同じく膠原病。
お互いの辛さを愚痴る事もありますが、ほとんどは笑い話で過ごせます。
今でも、この時に仲良くなっていなかったのを二人して悔やんでいます。
仲良くなっていたら、病室で一緒に楽しく過ごせたのに、と。
病気になってしまったのは残念ですが、なってしまったからこそ知り合えた友達。
何かの縁を感じます。
ヤミトモはもう一人いるのですが、また後に記します
これが2022年の年末のお話です。
続きます。