ある日、古い寺町で待ち合わせする予定が
連絡入れる前にそのままバッタリ出会えた。
そんなある日のこと。
この夜、実は、以前から通っている
築100年越えの建物を使った
ダイニングに行こうとしていた。
木版に彫られた昔の間取り図を見せてもらったら、
遊郭だったんじゃなかろうか、という間取りで
それもなぜだか心をつかまれた。
(今は、それはそれは丁寧にセンスよく補修され大切に使われていたし、人気だった)
そこが、どうしても見当たらなかった。
なくなったのかも。
閉業したのかしら。
やがて、ここに行こうと思ったことも、
頭の中から消え去っていた。
が、その帰り道に再び思い出す。
そういえば、あそこに行こうとしてたよね、と。
絹糸より細い細い線がつながる。
そして盆。
わたしと愛するかわいいかわいい親戚は、
先祖に手を合わせたのち、
寺町に来ていた。
なんか、弾丸で寺町に来ちゃった。またもや。
そして、弘法大師空海の足跡をたどる。
昨日からアンテナがバリバリのわたしたち、
なんか知らんけど、何かを共有する。
言葉すくなに、何かをみて、受け取る。
細い細い線。
つかんでは、手放す。
やっぱり、あることを知っているから。