エロスは走った。








近くのスーパーへ。







必ずや、この漆黒の爪化粧を消し去らねばならんと決意した。








エロスこと零医師は、本当に走る程の距離でもないのに走った。





焦っていたのだ。










やべーよ。ヲイ。やべーよ。まぢ除光液置いてなかったら本当にやべーよ。
明日爪真っ黒で登校しなきゃじゃん。
やべーよぉー。学年主任兼生活指導主任が黙っちゃいねーよ。
ウチ今までの平凡な学校生活終わっちゃうよ?打ち首獄門だよ?
やぁーべぇーよぉーー。


つかウチ何回やべーって言ったよ?








ぶつぶつと不審かつ、やべー独り言を繰り返しながら、エロスは閉店48分前のスーパーに駆け込んだ。






その時のエロスの顔は必死かつ、険しいかつ、いつもと変わらずフェイス・オブ・不細工であった。













3分後、清々しい表情のフェイス・オブ・不細工で、エロスはスーパーを後にした。



右手には除光液の入ったビニール袋が悠然とぶらさがっていた。







その後、家に帰ったエロスはLuLu『死期彩色』コメントDVDを見ながら爪の色をおとし、LuLuの先生方一人一人のコメントを聞いては、一人怪しく「ヤベッ!かっこいいvV」と痛い子っぷりを惜しみ無く発揮したのだった。