アンジェリーナ・ジョリー

私は医療には素人だが、近藤誠医師などの著作を読み、自分なりに学んだことをもとに思うところを書く。
癌は細胞の病気だ。それが肉体のどこで発症するかは遺伝であったり、その時点で弱っている部分だったりする。
忘れてはいけない。体はつながっている。臓器が独立して存在しているわけではないのだ。
遺伝子検査で確率が高いとのことで両乳房に続いて卵巣、卵管まで切除したそうだが、問題は何一つ解決していない。むしろ、体の一部を不自然に削除したことでゆがみが生じ、他部位への癌発症確率を高めてしまったのではないか。
ではどうすればよかったか。食事、運動などの日常生活の質を高めることで体質を改善し、精神的にも明るく元気にふるまっていれば、発症の確率はかなり低くすることができたのではないか。健康食品や東洋医学でもいい。まずは親からもらった体を不用意に傷つける前に試すべきことがたくさんあったはずである。
繰り返す。遺伝子検査の「確率」とやらはどれほど正確か証明されていないし、予測される部位を切除すれば、癌から逃れられる保証もない。
自分の体だからどう使おうが勝手だと、彼女は言うかもしれない。でも、それは違う。社会的影響が凄まじく大きいのだ。
彼女に影響されて、発症すらしていないのに予防切除などを行う愚かな行為が、これ以上広がらないことを祈りたい。
親父のボケとココナッツオイル

老齢の父が年相応にボケ始めた。
一番怖かったのは、父と二人で九州へ墓参りに行った時のこと。帰りの空港で父が私に言った。
「あれっ、もう一人おらんかったかの?」
背筋がぞくっとした。オヤジ、誰が見えるんだよ...。
さらに父はもう一人いたはずの人の名字を言ったが、それは私の知らない名前だった。
週に何日か老人ホームのデイケアへ行くようになり、いくらかましになったが、それでも父と同居する妹(長女)からは次々と奇行が伝えられてくる。
やれ、食事の後に「ご飯はまだか?」と言ってきたり、真夜中に妹を起こして、その日は来ていない妹(次女)一家は帰ったのかと尋ねたり。
長女はすっかりまいってしまい、本格的にボケたらフルタイムで施設に入れるぞと父を脅すようになった。
ある日、次女が老人ボケにいいらしいと聞きつけて、ココナッツオイルを持ってきた。
長女は少しでも症状がましになるならと、オイルを父の食事に混ぜ始めた。ヨーグルトやドレッシングに混ぜて毎日食べさせたのだ。
すると。
嘘のようだが、効果がてきめんに現れた。私は月に1回ぐらいしか実家に帰らないが、そこで2年ぶりぐらいにボケていない父と会った。思いっきりまともになっていたのである。
妹からは続報のメールが次々と来る。やれ、敷きっぱなしだった布団を自分で畳んだ。言わなくても毎日風呂に入る。記憶力がすごい。話すと、ちゃんと筋道だっている。下手すると、ボケる前より賢くなっているかも??
我々兄弟としては嬉しいのだが、反面、自分の親に効果があるという食べ物を試させて成功したって、結構せつない。
想像してください。自分の実父がアルジャーノンになったところを。
※小説「アルジャーノンに花束を」を知らない方は検索してね。









