何とかならんか、東宝自衛隊
衛星放送でゴジラ映画の特集をやったのを録り貯め、今ちょっとずつ見ている。
特に平成ゴジラシリーズなのだが、出て来る自衛隊が馬鹿過ぎだろう。
ゴジラの放射能火炎で片っ端から焼かれる戦車、戦闘機、そして護衛艦。あり得ないって。
まず、この放射能火炎の射程距離から考えてみよう。ゴジラの全長を50m(作品によって異なるが)とすると、どう考えても最大射程距離は4~500mだろう。体の十倍と言うと、人間で言えば20m近くである。これは、かなりおまけ。20m先まで吐く息は届きませんよね?
戦車の大砲の有効射程距離は3km~4kmである。ゴジラの炎は絶対届かない。そして、戦車が砲撃後に同じ場所へ止まっていることはあり得ない。これは他の火砲も同じ。撃った直後に全力で移動する。そうじゃないと、射点めがけて敵の砲弾が雨あられと降ってくるから。
自衛隊の最新10式戦車ではスラローム射撃と言って、移動しながら砲撃できたりする。距離は届かないわ、動き回るわで、映画のように戦車を火炎で焼くことは限りなく不可能だ。
まあ、でも、陸はまだよい。さらにあり得ないのが空と海。
戦闘機のミサイルは有効射程距離100km。わざわざ怪獣のそばに近づいて撃ち落とされる必要は全くない。
一番間抜けなのがゴジラへバルカン砲を浴びせて全く効かず、例によって放射能火炎で焼かれる護衛艦。軍艦は1905年の日本海海戦だって、6~7km離れた距離で撃ち合っていたのである。現在の護衛艦の大砲は射程距離が24km、ミサイル射程距離は100kmを超える。
何が悲しくて線香花火みたいなバルカン砲(撃ち漏らした敵ミサイル等を至近距離で破壊するため)をゴジラに浴びせて焼かれないといけないのか。映像としても、馬鹿馬鹿しすぎるだろう。
要は昭和の頃のお約束から何も進歩していないのだ。何も考えず、怪獣へ無防備に近づいては焼き殺されるのでは、現役自衛官に失礼だろう。
その点、平成ガメラシリーズの特に1作目と2作目は、怪獣と自衛隊の攻防戦が、かなりマシだったような気がする。映画のストーリーは、相手がこうくれば、自分がこうやって、さらに相手が...と工夫を重ねないと絶対に面白くならないのだ。
日本でゴジラシリーズの新作映画を撮るそうだが、ぜひこのへんの改善を望みたい。