規格住宅と注文住宅について | シャア専用ZERO-CUBE戦記

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従軍5年の中堅となったシャア軍曹は曹長に昇進しました!
還暦夫婦が建てた企画住宅ゼロキューブのブログ。自らシャア専用と名付けた赤い外壁の住まいに関する出来事について(たま〜に)ガンダムテイストを交えながら書き記す、親族への報告と忘備録を兼ねた全記録。

規格住宅と注文住宅について

子供たちが小学生のころ、お父さんの好きな食べ物を調べようという宿題を出されて私に聞く。
「お父さんの好きな食べ物はなに?」
「吉野家の牛丼」
「牛丼なら家でもするやん。ステーキとかと違うの」
「違う、吉野家の牛丼。家で作ったやつや普通の食堂にある牛丼ではなく、ほかならぬ吉野家の牛丼」
こう答えた。
 
今は少し好みが変わって七味をかけて食べるようになったが、どこにでもある牛丼であっても私は吉野家の牛丼が好きだった。(今は、すき屋の牛丼でもオケ)
 
高級な料理が好きな食べ物とは限らない。情けないことに私の好物はDOQ飯の典型であるチェーン店の牛丼なのだ。
 
安くて旨いのと、高級品で旨いのは等価ではない。
旨くはないけど安い、高いけど旨いが等価。
そして安いから不味いわけでもないし、高いから旨いとも限らないのだ。
 
牛丼が好きな人は多いと思う。
 
今回はそんなお話。
 
 
さて、お気づきだろうか。間取り考察を見ていただければ私が今まで検討してきたのは全て同一の会社が扱う企画住宅ばかりだ。何故か?
別の所でも書いたが、建ててもらう会社をすでに決めていたからである。
シミズホームで扱う商品のみを検討していたのだ。
 
なので家の好みに統一性が無い(笑)
 
買えそうな金額の中であっちフラフラ、こっちフラフラ、浮気ばかりしている。
まあ、そのおかげか、住宅の目利きはある程度できるようになりました。
 
 
最終的に我が家の土地にフィットしたのはゼロキューブであった。
でも、気に入った建築会社があるなら企画住宅にこだわらず、いちから建てる注文住宅にすれば良かったんじゃないの? そう感じた人もいるかもしれないが、そうした人はおそらく家にこだわりがある方だと思う。
 
例えば「檜の柱で建てたい」「無垢の床にしたい」「漆喰塗りの壁にしたい」とか、「レンガの家にしたい」「木の家にしたい」「ワラの家にしたい」などなどの目的を持って家を作る。だからこの形で無いとだめ…だったり、この建材を使わないとだめ…だったりする。
その為にはこの工法で、この形で、この素材を使い、この会社で建てるのだと方向性から家を考える方なのではないかな。
 
私達はそうではなかった。

確かに工法は2×4でお願いしたが、在来と2×4ならこちらを選ぶというだけのことで、2×4じゃないと家を建てる気が無いわけではない。別の所では、あえてこだわりという言葉を使ってるが、これじゃないとダメという本来の意味でのこだわりというほどでもなかった。
 
平屋を希望していたが、途中で2階建てで良くなった。小さな家で良かったはずが、途中から元の家より床面積が大きくなった。ごく普通の家で良かったが何故かおしゃれなZERO-CUBEに(笑)
 
つまり、選択肢があるから選んでいるだけで、どれでも良かったのだと思う。
 
 
分かりやすくスーツのオーダーで考えてみよう。
◇が利点、◆が弱点
 

吊るしのスーツ(既製品)

◇すぐに着れる
◇数が豊富
◇価格が安い
◇無難
 
◆サイズに規格がある
◆デザインが決まってる
◆ありがちで没個性
◆素材が限定される
◆安っぽい
 
 

セミオーダー・スーツ

◇サイズを合わせられる
◇デザインをある程度選べる
◇ハズレが少ない
◇素材が選べる
◇自分の好みで選択できるが制限はある
 
◆仕立てに多少時間がかかる
◆デザインに限界がある
◆素材に制限がある
◆規格品に比べて割高
 
 

オーダー・スーツ

◇サイズを合わせられる
◇デザイン無制限
◇素材も制限なし
◇高級感がある
◇全て自由で個性が出せる
 
◆仕立てに時間がかかる
◆テーラーの腕で仕立てが変わる
◆価格が高い
◆着る人に知識とセンスが求められる
 
 
 
吊るしのスーツが建売だろう。セミオーダーが企画住宅に相当する。当然オーダースーツが注文住宅になる。
 
別に建売でも良かったのだが、自分の宅地に建て替えることになったので自分でいちから住宅を考える知識もセンスも無い私達はZERO-CUBEというセミオーダーのスーツを選んだわけだ。
 
カタログから選んでいくと自動的に家が形になるわけで、大変に分かりやすい。
 
家を建て慣れて(笑)ない一般の人は建て方そのものが分からないので、なんでも丸投げで建築会社にお任せしたりしまいがちになりやすいように思う。
しかし、ある程度関わる事で自分の好みに合わせる努力はせねばならない。
 
 
料理で考えると、自分で料理が出来なくてもお店に行ってメニューを見れば注文はできる。その時に何が食べたいのか自分でもよく分からないことは多いが、メニューから選んだ料理で腹が膨らむととりあえず満足するだろう。
そのあとで「ちょっとツユが少なくてパンチに欠けるなぁ」などと口に合わない部分があれば次の機会はない。料理のことが分からなくても食べた後に旨いか不味いかを判断することは誰だってできるのだから、気に入らなければ別の店に行くだろう。
 
もしそこにしか店が無ければ「兄ちゃん、牛丼並みツユだくでちょーだい」などと注文に付けたし、届いたどんぶりに取り放題の紅ショウガをどっさり載せてアホほど七味をぶっかけて自分好みにしたりすることは可能だろう。
 
どうしても満足できなかったら、自分で研究して旨い牛丼を作るしか方法はあるまいよ。(あれ?牛丼の話だったかな)
 
 
しかし家に次の機会はそうそう無いし、自分で家を建てるのは難しい。
が、方法は2つある。
 
ひとつは自分で事前にしっかりと勉強し、ときに何年も勉強して土地から工法から建材や壁紙に至るまで全てを自分のセンスで家を建てるのだ。何だったら建築設計士の資格くらい取ろう。
上手くいくと世界にひとつだけのオンリーワン、唯一無二の自分だけの住宅が完成するはずだ。
 
もうひとつは、専門家の作った規格住宅から自分の好みに合わせて選択していくことで、ちょいと個性的で、結構自分の好みに合い、まずまず満足できるであろう住宅を建てることだ。
 
 
建売が悪いとは思わない、企画住宅で誰もが満足できるとは限らない、注文住宅が必ずしも優れているわけではないはずだ。
自分たちの好みと思い入れに合わせて選ぶのがよろしい。
 
 
ツユだくの牛丼、もとへ、セミオーダーの企画住宅も選択肢のひとつにしてみてはいかがだろうか。
 
 
まだ好物ですよ。牛丼。