今日はもう1つ。

オーディオインターフェイスについて。

まずオーディオインターフェイス(以下AIF)をなぜ使う必要があるのか。
色々理由はありますが、主には

1.音質の改善
2.同時入力出力の数
3.レイテンシー(遅延)の改善

まぁ他にも色々理由はあります。
差し込み形状やビットレートの問題など。
すこし自分なりに説明してみたいと思います。

まずその1
音質の改善です。
PCに標準搭載されているサウンドカード。
青、ピンク、緑色のジャックやマイクやヘッドフォンのマークが書いてある場所ですね。
最近のマザーボードは素晴らしく音質改善がなされているので、単体で7.1chのオーディオシステムが組めたり、他回路と独立された基盤構成になっていたりと、かなり性能向上されていますが、今回はAIFについてなので、置いておきます。

AIFを追加でつける事によって音質改善に繋がる、というのは本当の事ですが、音声通話に使うという程度であれば、正直AIFは必要ないと思います。
標準搭載されているマイクジャックか、内蔵マイクで通話したほうが、お金も少なく済むのでそちらをおすすめします。
が、しつこいようですが、今回はAIFについて。
どう音質が向上するかを、そこそこ細かく説明したいと思います。
メーカーによって細かく音質向上を図られているようですが、共通して言えるのが『量子化ビット数』と『サンプリング周波数』ですね。
DTMやっている方々なら見たことあると思います。
24/96とか、32/192とか表示されてるアレです。
正式には24Bit/96kHzという表記になります。

まずは量子化ビット数から。
単位はBitで、僕が見たことある数字だと、16Bit/24Bit/32Bitまでです。
これは音量が0から100までを何段階で分けているか、という感じです。
例えば16Bitなら65536段階に分けられます。
そして24Bitなら16777216段階、32Bitなら4294967296段階という途方もない数字になります。
やはり0~100を細かく区切って上げられる方が音の解像度はよくなりますが、反面としてデータ量がかなり増えます。

次にサンプリング周波数です。
量子化ビット数が縦軸とするとサンプリング周波数は横軸です。
CD音源の44.1kHzを例としてあげると、CDは1秒間に44100分割され記録されています。
同じように48kHzは、秒間48000に区切られます。
これも量子化ビット数と同じように数字が高ければ音質はよくなりますが、データ量は増えます。

上記を踏まえた上で。
CD音源は16Bit/44.1kHzでダウンロード販売などのハイレゾ音源は24Bit/48kHzであることが多いです。
もちろんそれ以上高い値で再生や録音すれば耳か聞き取れるかは別としても、機械的には良い音質になっているはずです。


つぎに同時入力出力数です。
入門用などは2IN2OUTなどが多いですね。
この場合の数字はモノラルとして考えてください。
考え方の問題ですが、2IN2OUTは、ステレオにすると1IN1OUTになりますね。
ギターで弾き語りしたいなって時は、1にマイク、2にギターで間に合います。
ただ、シンセをステレオで入れて、マイクで歌いたいって時は3INは必要になります。
3INって僕は見たこと無いので、その場合は4INになると思います。
このように入力する機材が増えればAIFの入力も増えます。
DAWで1トラックずつ録音して、その度に挿し変えるのであれば良いのですが、ジャックも痛みやすくなるので、おすすめはしたくありませんね。
ついでですが、AIFにはHi-Z入力というのがあります。
これはギターやベースなどの高インピーダンスの楽器をそのまま差し込めますよ、っていう機能です。
なきゃダメなの?っていわれるとそうでもないんですけど、本来の音が出ない可能性があります。
OUTについては、早い話スピーカーですね。
サラウンドにしたいとか、スピーカーを切り替えたいとか、そんな感じですね。
慣れてきたらOUTを使ってインサートしたりできますが、それは今回は省略します。


最後にレイテンシー(遅延)です。
すこし前置きが長くなりますが。
AIFはA/D(アナログからデジタル)とD/A(デジタルからアナログ)を繰り返してます。
マイクやギターの音はアナログなので、それをAIFで先ほど説明した量子化ビット数とサンプリング周波数をPCで設定された数値で取り込みます。
これがA/Dです。
そしてPCで鳴らしているデジタルデータをスピーカーやヘッドフォンで聞けるようにD/Aし、音としてならせるようにします。
その処理に時間がかかってしまい、すこしだけ遅れが出てしまいます。
これがレイテンシー(遅延)となります。
また、MIDIのやりとりでもこの遅延は発生します。


AIFを選ぶにあたって、この3つが大きく関わると思います。
あとは接続する端子がTSやTRS、XLRやRCAと多種多彩な端子があるため、自分が良く使う端子が多いものを選ぶという選び方もあります。
最近ではTRSとXLRという端子が共用のもあるので、かなり画期的ですよね。
もし対応する差し込みがなければ変換プラグなどを用いて接続したり、ミキサーなどでミックスしてからAIFに入れたり。
ミキサータイプのAIFもあるので、選択肢はたくさんあると思います。
自分に合った機材を選ぶ、もしくは自分の今に合ったAIFのワンランク上を買うと、後々増えてきても安心ですね。



※自分なりの、考えもあるので賛否両論なところもあるかもしれませんが、そこはお許しください。