文房具のはなし② | 意地に生きるも男の本懐 なんてね

意地に生きるも男の本懐 なんてね

意味はほとんどない・・・ひとりごと

ちょっと懐かし昭和の思い出話

     (サブタイトル)

つづき


 程なく「象が踏んでも壊れない筆箱」

というものを母が買ってくれた。サン

スター製のその筆箱は、一見どう見て

も普通のプラスチックで出来た四角い

形の薄いブルーの筆箱であった。



「これが[象が踏んでも壊れない筆箱]

なんだ・・・」と感動しつつ、兄に自

慢げに見せつけてやった・・・。普段、

お下がりばかりの次男坊の立場である。

たまには自慢したい時もあるではない

か!



 と、すると兄は私に反論するのである

「バーカ! 象が踏んだら、メゲルに決

まっとるじゃろうが!」



 私はその一言に完全に切れてしまった。

次男坊としてのプライドを傷つけられた。

「兄ちゃん!ええか、よー見とけよ!」

というやいなや机の上から床に置いた「

筆箱」めがけてジャンプした。着地した

瞬間「バキッ!」と乾いた音が鳴り、筆

箱にヒビが入ったではないか。



つづく