ちょっと懐かし昭和の思い出話
(サブタイトル)
つづき
程なく「象が踏んでも壊れない筆箱」
というものを母が買ってくれた。サン
スター製のその筆箱は、一見どう見て
も普通のプラスチックで出来た四角い
形の薄いブルーの筆箱であった。
「これが[象が踏んでも壊れない筆箱]
なんだ・・・」と感動しつつ、兄に自
慢げに見せつけてやった・・・。普段、
お下がりばかりの次男坊の立場である。
たまには自慢したい時もあるではない
か!
と、すると兄は私に反論するのである
「バーカ! 象が踏んだら、メゲルに決
まっとるじゃろうが!」
私はその一言に完全に切れてしまった。
次男坊としてのプライドを傷つけられた。
「兄ちゃん!ええか、よー見とけよ!」
というやいなや机の上から床に置いた「
筆箱」めがけてジャンプした。着地した
瞬間「バキッ!」と乾いた音が鳴り、筆
箱にヒビが入ったではないか。
つづく