ちょっと懐かし昭和の思い出話
(サブタイトル)
兄弟というものは、必ず兄は新品を
買ってもらい、弟はお古をもらい受け
る流れとなるものだ。かくして、私も
自転車は、新品など買ってもらえるわ
けもなかった。しかも誰のお古かわか
らないが、少し錆ついたブレーキの効
きの悪いのが印象的な自転車が「マイ
自転車」となったのだ。
そいつは、ブレーキをかけると「キ
ィーコ、キィーコ、キィーコ」と音を
立てながら停まる。たちが悪いのはブ
レーキをかけ始めてから5,6メート
ル進まないと停まらないということだ
った。(怖っ・・・。危なっ・・・。)
ただ初めての自分の「マイ自転車」
を手に入れた私は、それなりに満足し
ていたことは、まぎれもない事実であ
った。
しかし、そんな時、衝撃の出来事が
起こった。なんと、ヒロシ君が自転車
を買ってもらったと連絡をくれた。見
に行くと、な、な、なんと、流れるウ
ィンカーのついた5段変速のナショナ
ルのナショナル製の自転車が置かれて
いた。やはりヒロシ君もご他聞にもれ
ず、長男である恩恵を受けたのであっ
た。流れるウィンカーは、かなり斬新
であった。ただし、単1電池を8本も
入れなくてはならず、結構消費電力も
食うようで頻繁に電池交換を必要とし
て苦労していたようだ。
何しろ自転車を手に入れたことで我
々の行動範囲は、かなり広がった。し
かし、無茶ばかりするので自転車も、
あちこち傷が絶えなかった。
こけるのは、分かっているのにどこ
まで両手離しで走るか競って思いっき
りこけた。無謀極まりない挑戦である
・・・。(危ないゾ!)