部活のはなし② | 意地に生きるも男の本懐 なんてね

意地に生きるも男の本懐 なんてね

意味はほとんどない・・・ひとりごと

ちょっと懐かし昭和の思い出話

     (サブタイトル)



つづき


 そんな状態を見るに見かねたOB

の大学生サチオ君は、「今日からワ

シがコーチをしちゃる。絶対1勝す

るど!ええか!」と皆を一括した。


 その日から夏休みの間、猛特訓が

始まった。砂場を掘り起こして、そ

こに飛びこみながら「倒れこみシュ

ート」の練習を日が暮れるまで、毎

日行った。おかげで体操着は泥と汗

にまみれて真っ黒に…口に入ったジ

ャリジャリした砂を吐き出しながら

シュートを続けた。



 いよいよ組み合わせ抽選の日がや

ってきた。いつもなら顧問の大江先

生が行くところであるが、今回はち

ょっと違う。コーチのサチオ君が行

ってくるというのだ。



「おまえらどことやりたいんか?相

手を言ってみろ!」



 私たちは、迷わず「T中学校なら

勝てるかも・・?」と答えた。



 数時間後、帰ってきたサチオ君は

本当に対戦相手にT中学校引き当て

てきた。あまりの引きの強さに尊敬

したものだ。



つづく