ちょっと懐かし昭和の思い出話
(サブタイトル)
つづき
そんな状態を見るに見かねたOB
の大学生サチオ君は、「今日からワ
シがコーチをしちゃる。絶対1勝す
るど!ええか!」と皆を一括した。
その日から夏休みの間、猛特訓が
始まった。砂場を掘り起こして、そ
こに飛びこみながら「倒れこみシュ
ート」の練習を日が暮れるまで、毎
日行った。おかげで体操着は泥と汗
にまみれて真っ黒に…口に入ったジ
ャリジャリした砂を吐き出しながら
シュートを続けた。
いよいよ組み合わせ抽選の日がや
ってきた。いつもなら顧問の大江先
生が行くところであるが、今回はち
ょっと違う。コーチのサチオ君が行
ってくるというのだ。
「おまえらどことやりたいんか?相
手を言ってみろ!」
私たちは、迷わず「T中学校なら
勝てるかも・・?」と答えた。
数時間後、帰ってきたサチオ君は
本当に対戦相手にT中学校引き当て
てきた。あまりの引きの強さに尊敬
したものだ。
つづく