鈴鹿へ Part2
東京から鈴鹿まで陸路でおよそ450キロ。
およそ5時間の道程だが、運転をしながらいつも思う事がある。
サーキットへ向かう車中では、ある種の緊張感と期待感。
どんな写真を撮るか?あるいは撮れるか?
そしてレースを終えて帰る際には、満足感と後悔。
あのシーンは良かった、でもあそこの背景は失敗...etc
そして結果を次のレースの撮影にフィードバックする。
車の「運転」それ自体は孤独なものだが僕は大好きだ。
自分自身を見つめ、考え直す時間としては悪くない時間とも言える。
F1だけではなく他のカテゴリーのレースも撮影する僕の場合、
1987年のF1グランプリ以来、鈴鹿サーキットだけで通算で40回程度は通っている。
単純に鈴鹿サーキットに通っただけで3万6000キロ!
果たしてその間、どれだけの希望と可能性を自問自答し、
わずかな成功の喜びを噛み締め、
数多くの失敗や悔しい思いを嘆いて来たのだろうか?
F1で世界中のサーキットを回る僕にとっても、
鈴鹿は数々の思い出がある特別なホームコースだ。
セナとプロストの激突、鈴木亜久里の日本人初の表彰台。
少々マニアックだがモレノの涙、マンセルのクラッシュ、
好きだったパトレーゼの優勝、忘れもしないセナのファーステストラップ、
それをまるでファンのように見つめ笑顔で見守っていたベルガー。
ミカ・ハッキネンのチャンピオン...
本当にいろんな場面を思い出す。
振り返るとこんなに自分が長い間F1に関わっていたのか?
そんな驚きさえ覚える。
何故か鈴鹿が近づくと少々センチメンタルになってしまう僕がいる、
そうだきっと秋だから...