水音 2:雷鳥さんふと嫌な想像が頭を過ぎる。 …昨晩、何かがここから這い上がって来、彼のテント周りをうろついた。 そして又この中に戻って、水の中に沈んでいった… 恐る恐る中を覗いてみた。 赤茶けた地肌が底の方に見える。 どう見ても、ずっと昔に枯れた井戸だった。 「俺があの夜聞いたのは、一体何の音だったんだろう?」 今でもそれが不思議なのだという。