ふと嫌な想像が頭を過ぎる。

…昨晩、何かがここから這い上がって来、彼のテント周りをうろついた。
そして又この中に戻って、水の中に沈んでいった…

恐る恐る中を覗いてみた。
赤茶けた地肌が底の方に見える。
どう見ても、ずっと昔に枯れた井戸だった。

「俺があの夜聞いたのは、一体何の音だったんだろう?」


今でもそれが不思議なのだという。