我が家は同じ場所に四百年以上住んでいるため、近所のことは何でも知っている。
ちなみに岡山県です。
同じ町内の話で主人公を須貝さんとしておこう。須貝さんは親と折り合いが悪いため結婚を機に新居を建て、別居しようと、まず、土地を物色することにした。
町内には、昔からモグリの不動産屋みたいなのがいるし、そんな人とか知人、友人に声を掛けた。あまり細かい注文をつけなかったので話が数件舞い込んだ。
まず、一件目の持ち主に会いに行くことにした。会う約束をした二、三日前に仲介者から電話があり、所有者が脳卒中で倒れたのであの話は待ってくれとのことだった。
最初にケチがついた。
その後、脳卒中ということが四件続けて起こり、三、四件目は強かったために即死だった。
さすがに須貝さんも気味が悪くなり、運が悪いのだろうと親との別居をあきらめた。
私の父(神主)が言うことには「須貝さんの母は生霊だから、息子を手放したくないために夜中、持ち主の首を絞めたのだろう」とのことだった。
私が初めて生霊というものを実感した時だった。
この話の怖い所は、須貝さんは勿論、自分の母がそんな人とは知らない。
自覚がないって事