1年前の冬。
友達二人と山道をドライブをしていると、途中でエンストしてしまう。

携帯の電波が届かないような場所だったので、どうしようかと半パニックになる。
とりあえず「擦れ違う車を発見したら助けを求める」という結論で一致した。

暫らくすると“ロングコートを着たスーツ姿の男”が歩いてくるのが目に入った。

明らかにおかしい。
ここまで2時間は走ってきたが、あんなヤツは一度も見なかった。
そもそも、こんな山道を歩いている時点で異常である。

私達は車に乗り込んでやり過ごすことにした。

コンコンと窓を叩かれ、そちらを見ると男が立っている。
パワーウィンドウが動かず、かといってドアを開けるのも怖いのでガラスごしに話した。