「………なんで気付かないんだ?」

「いやぁ…その子供に気付いてるの、オレともう一人、
 ちょっと話を聞いた、その人くらいだもん」

己は、運ばれてきた、ほっけ焼きを解体しつつ、Sに頷いた。
「成る程……・。」

「S君よ。それは己に相談しても仕方が無い、って言わんか?」

霊感ゼロを自負している己は、とりあえず確認する前に言った。
話の途中からしきりに顔の左側を気にしているSは左目を擦りながら

「あ、いや。んで、相談はこれから」

「…ほう?」

流石、慣れている人間は違う。ここまでは状況説明か。

「その子供がさ、ちょっと前からオレが気付いてるのに、気付いたみたいなんだよね。」

「…他人の不幸ながら、マズイな」

「んで、遊ぼう、って言う機会を何となく、狙ってる気がするんだわ。 
 っていうか、そのもう一人の人に聞いたら、明らかに声を掛けようといろいろ伺ってるらしいし。」

その人の席は向かいらしい。つまり、子供の様子は丸見え。