日本に帰ってきた曽祖父は、両親にそのことを報告しました。
すると両親から、驚くべきことをきかされました。
なんと曽祖父が出生した後、曽祖父の父は息子の生還を願って、毎晩近所の山中にある稲荷神社に出向き、行水をしていたのでした。
それは雨の日も風の日も一日とて休まず続けられたそうです。
曽祖父が遭難しかけた前後は、何故かこれまでに無いほどの
イヤな胸騒ぎが猛烈にしたらしく、風邪の身を押して稲荷神社にでかけ、普段より気合をいれて行水をしていたのだそうです。
「お稲荷さんが不憫におもって、お使い狐を東南アジアにまで飛ばしてくれたんかねぇ…。
あのちょうちんは きっと、狐火が化けてくれたんじゃわ…。」
とは、私にこの話しを教えてくれた祖母の言葉です。