続けて、警官が気になることを聞いてきました。
「昨夜、あなたは電話には出なかったとおっしゃいましたが、本当ですか?」
私が、はい、と答えると、警官はしばらく考え込むような素振りを見せてから、こう語り始めました。
「・・あいつら、あなたの会社へかけた電話に誰かが出たと、そう言ってるんですよ。だから、ドアをこじ開けるのを止めて、様子を伺っていたらしいんで すが・・・その時、そこで何があったのか、誰も話そうとしないんです。」
警官は、ちょっと困ったような顔で言いました。
「捕まった時には、あいつら、あなたの会社の近くに止めた車の中でブルブル震えていたんですよ。大の男が4人揃って。どう考えてもおかしいでしょう。」
「男が4人・・・ですか。」
「ええ、一網打尽って訳でして。それについては、私らもホッとしておるんですがね・・・」
それで、私は昨日の事を思い出しました。
電話が切れた後、ドアの外にいたのは凶器を持った中国人の男達だった。
するとあの時、声がふっつりと止む直前に聞こえた女の声。
あれは誰の声だったんでしょう?