あれは1999年の大晦日でした
深夜、煙草を買いに行こうと少し離れた場所にあるコンビニに出向きました

私の住んでる所は、はっきり言って田舎なのですが
昔は街道筋だったので狭い道路を挟んでそれこそ江戸時代を
思わすような古めかしい木造建築の家がずらっと並んでいます
普段ならこの時間は人通りがまったく無いのですが、近所の寺や神社に参拝に行く人々でしょうか、数人とすれ違いました
コンビニで煙草と缶コーヒーを買い、除夜の鐘を聞きながら
家に向かって来た道をゆっくりと帰りました

先ほどの街道筋に入ったときです
街灯もなく薄暗い中、何か白い物がひらひらと揺れているのが
視界に入って来ました
その時は、「ああ、洗濯物でも揺れているんだろう」と思い
気にせず通り過ぎようとしました

段々と近づくにつれ、それが何か判りました
真っ白い着物を着た女の人です
手足を広げてまるでヤモリのように、その家の2階の壁にべったりと貼り付いているんです
まるでその家の中を覗うかのように!!

この時点でその女性が生きてる人では無いと判りました
垂直な壁にべったりと貼り付くような真似は生身の人間では無理でしょうから