幽霊を見たと我に返るまで、その場から動けずにいた。

深夜三時だったが、僕はかまわずフロアの照明をつけた。
友人に電話をかけ、今起きた事を興奮してしゃべった。

 ずっと鳥肌が立って、震えが止まらなかった。
 その日でバイトをやめたのだが、警備会社の上司は一言

「そうか、見ちゃったのか」と言って、引き止めなかった。