5、6分ほど二人とも黙り込んでいたと思います。やがて友人は
「今度音が聞こえても無視してスタンドかコンビニ行こ!」

「そうやな。案外タイヤにガムテー・・・」

会話はいきなり中断させられました。
運転席側のすぐ外から

「パタ・・・パタ・・・パタ・・」とさっきより小さくゆっくりした調子で音が聞こえてきたからです。
エンジンはかけてましたが、車は動いていません。

自分も友人も固まってしまいました。
耳をすませながら友人はエンジンを切りました。
対向車も無いその道はシーンと静まりかえりました。

まだ音はしていましたが今度は「パタ・・ジャリ・・・パタ・・・ジャリ」と
地面を引き摺るような音まで聞こえました。
ちょうどサンダル履きで歩いてるような・・・
いきなり友人はエンジンをかけ急発進させました。

同時に「パタパタパタパタパタパタ・・・」とひときわ大きな音がしました。
まるでサンダルを履いた人が追い駆けて来るかのように。

S刑務所から200メートルほど先にあるコンビニの駐車場に着いたときにはその音は消えていました。