「それ、ついて行くぞ」

1分ほど、ついて走ると、元の道へぶつかり、まもなく馬場君宅が見えました。

着くと、まず、先ほどの道について、馬場君に尋ねました。
図を書いて、例の廃車の位置を示すと…

「あれ? その道、高速道路にブチ当たって行き止まり、のはずだよ。高速の壁とか、見えなかった? おれは、行ったことないけど…でもさぁ、その辺の道って、両脇が畑だったりするからな。路肩が崩れたりすると…ハマルかもなぁ…」

馬場君にはわからないようです。
するとバンドのメンバーの後藤君が口をはさみました。

「その廃車の先…道…ありました? 俺、バイクでそこの道に入り込んだことがあるけど…廃車で行き止まり…その先は薮になってたはずですよ。昼間だったから辺りもよく見えたし……。でも、へんだなぁ、その廃車のところのおよそ10mだけが舗装…いや、アスファルトでなくコンクリート敷きだったな…。あ、そうそう…近くに廃屋
がありませんでした? 見るからに、お化け屋敷ってやつ…そうか、夜だと判らないか…。でも、確かに、嫌な感じの場所ですね。墓でもあるのかなぁ?」
私は、榎本君の言葉を思い出し、電話を借りました。

「あ、大輔? 榎本君と代って…あ、榎本君? もしかして、例の物体って、車?」

「ええ、ありました? 僕に見えたのは、白い車が止ってる所です。物凄い霊気があるから、近付くと捕まるかも…でも、すぐわかったでしょ。え? そんなに近くまで行ったのですか? わぁ…危なかったですね。そっちにいると、見る力が弱まるか曇るかするんで、気をつけて下さい。あえて言わなかったのはね。白い車って、どこにでもあるから、全部に気を取られると、見落す可能性があって、かえって危険だと思ったからなんですよ」

(残念ながら? この場所の真相はわかりません。この後、確かめる機会がなかったからです。また、そうしようとも思いませんでした。ただ、馬場君宅と関係があるのは間違いなさそうです…)