翌日の晩、榎本君から連絡がありました。次の様な内容です。
あの後、バイト先へ行くと……師匠が彼の顔を見るなり…「どこ行ってきたの!」ときつい口調で言った。
そして、彼を本堂へ連れて行くと…「祓うから、そこへ座って。自分の背後は見えにくいものだからなぁ」といって、除霊をしてくれた。

浮遊霊がついてくることはよくあるが、普通は寺に居るうちに自然に落ちてしまう。
わざわざ祓ってくれるのは、めずらしいことである。

その後…「かなり危ないことに関わってるね。やめなさい…」と言うので、預っていた写真を見せ、知っていることを話した。

師匠の鑑定の結果は…

「お地蔵さまが、抜魂をしないまま捨てられ、埋っている。その下には水脈があり、お地蔵さまは泥にまみれている。
その結果、この土地には仏罰がくだっており、その後、性質が逆転して怨霊の住み家と化した。

また、惨殺された者がおり、その殺傷因縁が凄じい。意識を飛ばしただけで、その怨霊が斬りかかってくる。
ある部屋にお札が貼ってあるが、まったく効果なし。

命懸けで対峙すれば、怨霊はなんとかなるかもしれないが、仏罰の方は手の施しようがない。
ここに関わるのは命を捨てる様なものである。自分なら、頼まれても絶対に拒否する。

出てきたもの、憑いてきたものを祓ったり、追い返したりすること、即ち、除霊は可能だが、浄霊は難しい。
ましてや土地の浄化などとんでもないことである。そっとしておくしかない。障らぬ神に祟りなし。