今でも思い出すが、あの『白い手』は絶対に見間違いなんかじゃないと思う。

Nが爺さんに峰ノ州に行ってはいけない由来を聞いてみても、爺さんもよく知らないようで
「ただ、あそこは昔からこの季節は行ってもいい事がないから、もう行くな」とだけ言われたようだ。

何年かしてNの爺さんが『普段見えん物が見えると人間、奥まで行くから帰れんようになる』と言っていた。

Nがその後、好奇心で峰ノ州まで行こうとしたが、どうしても途中から足がすくんで動けなかったらしい。

特に言われはないけどそんな場所があって、ひょっとしたら僕とNの身代わりになったあの2人には今でも申し訳ないと思っています。