瀬戸内海の、満潮になると沈没してしまう小さな隆起した岩の上で。
地元の漁師が見つけたそうです。
ターゲットが死体で見つかった以上、もう探偵のする仕事は終わりです。しかし、彼はたった数日で、しかもアシもないのに東北から瀬戸内海へ、どうやって移動したのか?なぜいきなり失踪したのか。
原因をどうしても追求したくなり、元刑事の権限を利用し警察仲間に遺体の状況を問い合わせました。
すると。
遺体は口から食道から胃から腸からびっしりと貝類が未消化の状態で詰まっていたという情報を得ることができました。
発見時、妊婦のように腹が膨らんでいたので、発見した漁師はドザエモンだと思ったそうです。しかし死因は溺死ではありません。
監察医の診断は
「ショック死」
彼の体にびっしりと詰まっていたおびただしい量の貝類はなんだったのでしょう?なぜ彼は瀬戸内海の岩の上にたった数日で移動ができたのでしょう?
もうひとつ。
体中には無数のひっかき傷がついていたそうです。
何もわからずじまいで彼は調査を終え東京に帰ってきたそうです。
「結局何もわからなかったんだよな」
彼のあの目が今でも忘れられません。
不可思議な話でした。