どの道処分するつもりだったし、何となく気になるから壊して
開けてみよう、と父が言うので、友人は工具箱を持ってきて
バールのようなものにて破壊活動開始。
相手が仏壇なので多少後ろめたいような感覚もあり、
大胆な壊し方もできない。
中に何か入っててそれを壊したら困る、ということもあり
慎重に、且つ躊躇いつつ作業したのでかなり時間が掛かったが、
何とか表の板をぶっ壊して中を見ることが出来た。
引き出しは釘で打たれてる訳でも接着されてる訳でもなく、
特に固定してあるような細工も見られなかったそうだが、
その時点でも全く引っ張り出すことはできなかったとのこと。
何故開けられなかったのか、結局よく判らなかったそうだ。
ちなみに友人の爺さんは、戦前から戦中に掛け、職業軍人であったそうだ。
憲兵さんだったそうで、厳格で立派な人物だったようだが
それだけでなく商才というか、苦境を巧妙に生き抜く
才覚を持つ人物だったので、復員後さるビジネスを始めて
(特定されちゃうから内緒。事実上は既存業者を乗っ取ってかなり強引に始めたらしい)
大当たりし、土地でも有名な実業家として財を成した。
友人も父もその家業を次ぎ、安泰な生活を送ってる。
爺さんは開戦前から満州に居たようだが、どういう活動をしていたかは
祖母さんも知らなかった。
友人の話では、映画ラストエンペラーをテレビで観て、
甘粕さんはこんな人ではなかった… と呟くのを聞いたことがあるそうだ。
そのことなどからも、隠密な任務を担って大陸に赴いたのでは、と
友人は想像していた。